Rozanna Latiff
[クアラルンプール 8日 ロイター] - マレーシアのアンワル首相は8日、ミャンマーが東南アジア諸国連合(ASEAN)に完全に復帰できるよう、同国と協力して可能な限り尽力すると表明した。ミャンマーのミンアウンフライン大統領との会談後に述べた。
アンワル氏はまた、マレーシアにいる数千人のミャンマー人の本国送還を含め、ミャンマーとの協力を継続することを約束した。この措置については、現在進行中の内戦によるリスクを懸念する国連や人権団体から広く批判されている。
ミンアウンフライン氏は2日間の日程でマレーシアを訪問している。
同氏は2021年、民主的に選出された政権に対する軍事クーデターを主導。これをきっかけにミャンマー全土で内戦が勃発し、混乱が続いている。
ミンアウンフライン氏ら同国高官は、ASEANが仲介した和平計画を履行しなかったため、21年からASEAN首脳会議への出席を認められていない。ただ、一部の加盟国は関係再構築を模索しており、ミンアウンフライン氏も大統領就任後、ASEAN加盟国のタイ、ラオス、カンボジア、ベトナムを訪問している。
アンワル氏はミャンマーの民主的プロセスを巡る懸念が続いているとしつつも、相違は尊重する必要があるとし、ミンアウンフライン氏が協調的な姿勢を示していると指摘した。
会談後の記者会見で「マレーシアとしては、この協力関係を強化し、最終的に偏見を持たずに、特にASEANの枠組みの中でミャンマーをわれわれの国家共同体の一員として受け入れるため、可能な限りのことをする」と述べた。
また、マレーシアからミャンマー人1万0493人の送還を受け入れたことについて、ミンアウンフライン氏に謝意を表明した。
マレーシアは、ミャンマーからの難民が財政負担や治安上のリスクになっており、これ以上受け入れられないとしている。国連や人権団体は帰国者が継続中の内戦によって深刻な危険にさらされると警告していたが、マレーシアは9月、ミャンマー海軍の艦船で約1500人を送還した。
ミンアウンフライン氏は記者会見で、現在マレーシアの入国管理施設に収容されているミャンマー国民をできるだけ早く帰国させると述べた。
また、アンワル氏に対し、「適切な時期」にミャンマーを訪問するよう招請した。
アンワル氏とミンアウンフライン氏は、17年にミャンマーのラカイン州で発生した軍による弾圧をきっかけに多くがミャンマーから逃れたイスラム教徒少数民族ロヒンギャ難民の送還計画が協議に含まれていたかどうかについては言及しなかった。
イスラム教徒が多数を占めるマレーシアは当時、この弾圧を非難していた。