[ソウル 8日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹である金与正党総務部長は8日、韓国が北朝鮮への医療機器支援を準備していることについて、政治的挑発であり、北朝鮮の主権侵害に当たると述べた。
国営の朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた声明で、韓国が医療支援に関する国連制裁免除の取得を公表したことを批判し、医薬品や医療機器の不足、保健状況の悪化に言及したことは北朝鮮を「侮辱」するものだと主張した。
「南北関係の敵対的な性質と韓国の『本質』は変わり得ない」と述べ、韓国からは「与えるものも受け取るものも何もない」と強調。
その上で、韓国の支援提案は「善意」を演出する狙いがあるとし、政治的な意図に基づく策略だと非難した。
韓国メディアの報道によると、韓国政府は5月、平壌の病院に約680万ドル相当の医療機器を搬入するための国連制裁免除を取得した。
計画では、診断・手術用機器を含む1400点以上の医療品を11月下旬までに送る予定だが、韓国統一省は実施には北朝鮮との協議が前提になるとしているという。
李在明大統領は北朝鮮との対話再開や人道協力の拡大を模索してきたが、北朝鮮側は繰り返しこれを拒否している。
金与正氏は今回の支援問題を最近の地雷爆発を巡る対立とも関連付けた。先月に非武装地帯(DMZ)付近で韓国軍兵士を負傷させた地雷事件を巡り緊張を高めておきながら、同時に人道的な接触を進めていると韓国側を非難した。
「南北関係を本当に修復する意思があるのなら、韓国はまず一つ一つの言動で敬意、配慮、誠実さを示すべきだ」と述べた。