Jacob Gronholt-Pedersen

[コペンハーゲン 7日 ロイター] - デンマークの治安・情報機関である国家警察情報局(PET)の当局者は7日、ウクライナ支援に関わるデンマーク企業に対し、ロシアが破壊工作を開始したと明らかにした。ロシア側は、西側諸国によるウクライナへの軍事支援を抑止する上で、これまでの広範な妨害活動は効果を上げていないと結論付け、破壊工作に踏み切ったという。コペンハーゲンで開かれた国家安全保障に関する会合で語った。

PETの当局者は、こうした変化はロシアがハイブリッド攻撃を大幅に強化する動きを反映しているとの見方を示した。

同当局者は「春に見られたのは多くの計画だったが、実際に実行されたものはごくわずかだった。しかし初夏以降は、実行される活動が大幅に増えた」と述べた。

さらに同当局者は、ロシアは従来の広範囲を対象とした攻撃では「北大西洋条約機構(NATO)加盟国によるウクライナへの支援を抑止する効果がなかった」と結論付けたと説明した。ロシア政府が依然として作戦を政治的に統制している一方で、現場レベルではより大胆な行動が取られるようになっており、現在は「前線に直接影響を与える標的」を狙おうとしていると指摘。「それはつまり、兵器生産を意味する」と同当局者は述べた。

ロシア政府はこれまで、破壊工作やハイブリッド戦争への関与を繰り返し否定している。コペンハーゲンの在デンマーク・ロシア大使館も7日、こうした主張を否定し、デンマーク当局が根拠のない非難を行っていると反論した。

PETの当局者は、ロシア国防省が4月に公表した、欧州のドローンおよびドローン部品メーカーの一覧にも言及した。ロシア側は当時、これらの企業が軍事目標になる可能性があると主張していたが、詳しくは説明しなかった。

PETによると、ロシアは近年、訓練を受けていない代理人の活用を増やしており、その中にはホームレスや薬物依存者も含まれる。こうした人々はテレグラムなどの交流サイト(SNS)を通じて勧誘されるケースが多いという。

勧誘は通常、偵察や写真撮影といった比較的簡単な任務から始まり、その後、実際の破壊工作へと発展していくという。

同当局者は「手っ取り早く金を稼ぎたいと考えている人なら誰でも対象になり得る」と指摘。「最初の人物が失敗すれば、成功するまで別の人物を送り込むだけだ」と語った。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。