Tetsushi Kajimoto
[東京 8日 ロイター] - 10月のロイター企業調査で、2026年度の最終損益が期初見込みに比べてどのように推移しているか聞いたところ、上期は3割超が「改善する」と回答し、「悪化する」とした約2割を上回った。下期に関しては、改善予想は2割にとどまり、悪化予想を若干下回り、慎重な見通しが示された。収益に対するリスクは、4割近くが米イラン戦争による原油市場の動向を挙げ、金利や為替の変動、米貿易政策を上回り最も多かった。
調査は9月18日━10月2日に実施。発送企業508社(資本金10億円以上の上場・非上場企業、除く金融業)のうち215社が回答した。
上期純損益が期初見込みと比べ「改善する」との答えは全体の32%となり、「悪化する」の22%を上回った。残る46%が、「おおよそ予想通り」とした。下期については、期初見込みより「改善を予想」との回答が20%と、上期よりも低い割合にとどまり、「悪化を予想」と答えた22%もやや下回った。「おおよそ期初見込み通り」との回答は58%に上った。
収益見通しに対するリスクは、「米・イラン戦争による原油市場の不安定化」との回答が最も多く、37%を占めた。為替変動が21%、金利上昇が19%で続いた。米国の関税など貿易政策による影響との回答は7%にとどまった。
企業からは「原油・エネルギーコストの不安定化に伴う原材料費・物流費の上昇が最大の懸念。加えて、米国の通商政策、中国市場の需要減速、労務費上昇分の価格転嫁の進歩が下期業績を左右する」(ゴムメーカー)との指摘があった。「中東問題が続けば備蓄原油の枯渇を含め、国内製造業に大きな影響を及ぼす可能性がある」(情報サービス業)との懸念も示された。
原油高に伴うエネルギーコストの上昇に加え「金利上昇局面における投資抑制による国内セメント需要減少がリスク要因」(窯業)との声も聞かれた。
「為替も金利も戦争も米国の貿易政策も、すべてがリスク要因となっており、正直何を最も警戒すべきなのか、選択すること自体が難しい状況。それ以上に問題なのは、何かが起きた時の市場の反応があまりにも急激で振れ幅も大きすぎること」(輸送用機器)と訴える企業もあった。
「自然災害増加に伴う自社設備維持費の増加」(放送)がリスク要因との指摘も出た。