(グラフィックを追加しました)

Jaspreet Kalra Abinaya V

[ムンバイ 7日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行)は7日、主要政策金利のレポ金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げ、5.5%とした。インフレ圧力が強まり、経済成長が堅調に推移する中、約4年ぶりの利上げに踏み切った。

金融政策スタンスを「中立」から「調整された引き締め(calibrated tightening)」に変更し、追加利上げを示唆した。ただ、マルホトラ総裁は、追加利上げの幅や時期は実際のインフレと成長の動向次第になると述べた。

中東紛争に伴う原油高がインフレを加速させ、購買力の圧迫や通貨安を招く中、インドも主要中央銀行に続いて利上げに動いた。インドではエルニーニョ現象に伴うモンスーン期の降雨不足も物価上昇圧力を強めている。

金融政策委員会の委員6人は全会一致で利上げを決定。ロイター調査では、エコノミストの6割近くが25bpの利上げを予想していた。

マルホトラ総裁は「インド経済は堅調で、成長の勢いは引き続き幅広い分野に及んでいる」と述べる一方、前回の政策会合以降、インフレ見通しが悪化したと指摘した。

インフレ期待の高まりや物価上昇圧力の広がりを示す兆候が一部に見られると説明し、「インフレの現状と見通しが、2025年のように良好ではないことは明らかだ」と述べた。

中銀はインフレ率見通しを従来の5%から5.2%へと小幅に引き上げた。コアインフレ率の予想も従来の4.3%から4.4%に引き上げた。

中銀がどこまで利上げを進めるかについては、アナリストの見方が分かれている。HDFC銀行のエコノミスト、サクシ・グプタ氏は「今後数カ月でさらに50─75bpの利上げを予想している」とし、「中東紛争が長引き、原油価格が高止まりすれば、インフレリスクが一段と高まり、より積極的な引き締めが必要になる可能性がある」と語った。

インド10年債利回りは7.2269%と小幅に上昇。ルピーは1米ドル=96.43ルピーと、前日終値付近で推移した。

主要株価指数のNSE指数は0.3%下落したが、この日の安値からは持ち直した。

<インフレ加速、成長は底堅く>

8月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比4.82%に加速し、中銀の中期目標である4%を3カ月連続で上回った。燃料と食品の値上がりが経済全体に波及し、CPI構成品目の半数近くで上昇率が4%を超えた。

マルホトラ総裁は「総合CPIの伸びは、今後3四半期に平均でほぼ5.8%になると予想される」とし、「こうした状況では、政策金利の調整が不可欠だ」と語った。

一方、経済成長は引き続き堅調で、中銀が消費者や企業の借り入れコストを引き上げる余地を広げている。

中銀は今年度の国内総生産(GDP)伸び率を7.1%と予想、従来見通しを0.4%ポイント引き上げた。

4─6月期のGDP伸び率は前年同期比7.8%で、中銀予想の7%を大幅に上回った。

マルホトラ氏は、これまでのところ需要面からのインフレ圧力を示す証拠は限定的だが、「通貨供給量や信用総量の力強い伸びを踏まえると」リスクはあると述べた。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。