[ロンドン 5日 ロイター] - 石油業界の幹部らは5日、ロンドンで開催された「エネルギー・インテリジェンス」会議で、海上輸送の停滞や製油所の大幅減産、在庫の取り崩しにより、世界の原油価格は2027年以降も高止まりするとの見通しを示した。

イランが原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を事実上封鎖して以降、同海峡を経由する輸出が滞っている。また、石油・ガスインフラへの攻撃が影響をさらに深刻化させ、生産を妨げるとともに、原油や石油製品の輸出の混乱に拍車をかけている。

マレーシアの国営石油・天然ガス会社ペトロナスのテンク・ムハンマド・タウフィック最高経営責任者(CEO)は「年末までの大半の期間、そして恐らく27年も大混乱が続くと思う」と述べた。

サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコのアミン・ナセルCEOは、原油・精製燃料の供給引き締まりはさらに深刻化する見通しで、緊急措置として取り崩された世界の備蓄を回復させるには2年かかる可能性があると述べた。

ナセル氏はまた、ホルムズ海峡が完全に再開され、信頼が回復するまでは、原油市場で需給逼迫が強まるというのが現実だと指摘した。

<石油製品、日量600万バレル不足>

クウェート石油公社(KPC)のナワフ・サバハCEOは、イラン戦争の影響で世界の石油製品供給が日量600万バレル不足しているため、世界市場への石油製品供給を増やし、中東の製油所を全面稼働に戻すことに重点を置いていると述べた。「中東湾岸地域で停止している精製能力を補うだけの余力は世界にない」と語った。

クウェートの原油生産量は日量約260万バレルから200万バレルに減少したが、2026年の原油輸出は戦争による混乱にもかかわらず、日量約100万バレルを維持しているという。

<需要回復は28年以降に>

米石油・ガス大手コノコフィリップスのライアン・ランス会長は、世界の石油需要が回復するのは、28年か29年になる可能性があるとの見通しを提示。ただ、その後は増加するとした。原油価格の下限が1バレル=70ドル前後まで上昇すると予想しており、米原油指標ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)のミッドサイクル価格は同65─70ドルになると見込んでいると述べた。

5日の取引では、北海ブレント先物が100ドルをやや上回り、米WTI先物は90ドル近辺で推移している。

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