[5日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレーは5日、半導体大手エヌビディアとブロードコムは米国におけるデータセンターの電力不足の深刻化による影響を比較的受けにくいとの見方を示した。ただ、その結果として人工知能(AI)の導入が遅れれば、メモリーや光学部品など二次的な半導体部品のメーカーに影響が及ぶ可能性があると指摘した。
モルガン・スタンレーは先月、米国のデータセンター開発事業者が、発電所とデータセンターを一体型にする「ビハインド・ザ・メーター」発電や燃料電池などの対策を講じても、2028年までに34%の純電力不足(32ギガワット(GW)に相当)に直面すると試算した。
AIブームは数十億ドル規模のデータセンター投資を呼び込んでいる一方で、生成AIが要する膨大な計算処理と電力需要は、米国の電力供給問題と衝突する場面が増えつつある。
モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスはいずれも、米国のデータセンター建設に対する制約の高まりを指摘している。ゴールドマンは政治的な反発による短期的な影響は限定的とみる一方、モルガンは労働力、電力、政治の3点を課題として挙げている。
モルガン・スタンレーは、エヌビディアとブロードコムはチップの配置や地理的な展開、データセンターと半導体サプライヤー、電力供給網との調整について見通しを持っているため、こうしたボトルネックが両社の27年の見通しを脅かすことはないとの見方を示した。
その上で、半導体の生産能力が展開できない場合、顧客は納期を延期したり発注をキャンセルしたりする可能性があり、メモリー、光学部品、電源管理、アナログ部品が在庫面での混乱の影響を最も受けやすいと指摘した。