[北京 28日 ロイター] - 中国国家統計局が28日発表したデータによると、8月の工業部門企業利益は前年同月比4.2%増となり、7月の11.2%増から鈍化した。1─8月も15.7%増と、1─7月の17.6%増から減速した。
人工知能(AI)ブームを背景に技術関連の製造業は好調だったものの、国内需要の低迷が重しとなった。
一部業種では消費低迷や過剰生産能力を背景に、企業が価格決定力を維持することが一段と難しくなっている。メーカー各社は利益確保のために海外市場への依存を強めており、地政学的緊張が高まり貿易黒字への監視も強まる中で、中国の輸出依存をさらに深めるリスクをはらんでいる。
業種別では、コンピューター・通信・その他電子機器製造業の利益が1─8月に110%増と最大の伸びを示した。一方、ワイン・飲料・精製茶製造業は34.7%減と、最も低調な業種の一つとなった。
中国CITIC銀行インターナショナルのチーフエコノミスト、Ding Meng氏は「今後、工業企業利益の安定的な成長を維持するには、家計所得と消費を拡大し、内需を押し上げることが極めて重要になる」と指摘した。
中国人民銀行(中央銀行)の黄益平金融政策委員は今月、AIが中国で旺盛な供給と低調な需要の不均衡を悪化・長期化させる可能性があると警告した。
工業部門企業利益の集計対象は、主要業務からの年間売上高が2000万元(298万ドル)以上の企業。