Howard Schneider

[ボルチモア 22日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は22日、米国の経済状況は「堅調さを増している」との認識を示した。個人消費が継続しているほか、人工知能(AI)投資ブーム以外でも力強さが見られるため、連邦準備理事会(FRB)はインフレに焦点を当て続けていると述べた。

バーキン氏は、アナリストの業界団体であるCFA協会のボルティモア支部で行う講演原稿で「インフレのリスクは最大雇用のリスクを上回っている。それが先週の会合で利上げを実施した理由だ」と説明。25ベーシスポイント(bp)の利上げは、インフレ率をFRBの目標である2%に戻すのに「役立つ」と述べた。

その上で「追加利上げが必要になるか、また何回必要になるかについては今後見極めていく」と語った。

バーキン氏の発言は、インフレに対する懸念を広げてきた他のFRB当局者らの見解に続くものだ。当局者らは、インフレが単にエネルギーや関税措置など、自然に解消されると予想される供給問題だけでなく、経済における強い需要によってますます押し上げられていると感じている。

また、企業が来年度予算や価格戦略を検討する際には、来年のインフレ見通しが重要な判断材料になると指摘。FRBによる利上げや追加利上げ観測が企業のインフレ期待を抑制し、物価上昇圧力を和らげる可能性があるとの見方を示した。

経済についても「過熱を主張するつもりはまだないが、経済は堅調さを増しており、弱まってはいない」と指摘。不確実性の時代を経て、企業や機関は投資・支出の判断をためらわなくなっているとの見方を示した。多くの企業は依然として価格決定力を持っていると感じているとも述べた。

総裁は、こうした「一時的な」ショックでさえ「短期間の単発的な出来事にとどまらず」、当初想定されていたよりも根強い物価上昇圧力を生み出していると指摘。

「中東紛争や関税措置の影響を特に強く受けているごく一部の品目が原因で高インフレが起きていると考えたくなる」が、個人消費支出(PCE)物価指数の多くの項目は年率3%を超えるペースで上昇していると述べた。

その上で「データセンター以外の分野でも勢いを感じている。防衛部門は活況を呈しており、製造業の関係者からはより楽観的な声が聞かれるようになってきた。銀行関係者からは、新規案件のパイプラインが堅調だと聞いている」と述べた。

労働市場については、「過熱しておらず、特に逼迫しているわけでもない」と指摘。消費者のバランスシートが過度に膨らんでいる証拠はあまり見られず、雇用市場が健全である限り消費者は支出を続けるとの認識を示した。

さらに足元の生産性向上については、その大部分がAIを反映しているとは考えていないと述べた。現在の局面については、1990年代の景気サイクル半ばの調整に似たものになると考えたいと語った。

金融環境については、FRBが細心の注意を払っているとしつつ、市場金利がインフレ抑制に必要な水準にとどまると想定することはできないと指摘。「きょうのイールドカーブが、あすのイールドカーブと同じになると当てにすることはできない」と述べた。

バーキン氏は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持たない。

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