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[東京 18日 ロイター] - 米投資ファンド、ベインキャピタル傘下で経営改革を進めるヨーク・ホールディングスの石橋誠一郎社長は18日までにロイターのインタビューに応じ、主力イトーヨーカ堂を巡り、都心部で「売り場面積を従来より大幅に減らした新たな小型スーパーの展開を検討している」と明らかにした。

東京都内は人口が増加する一方で、好立地の物件を確保するのが難しく、イオンやトライアルホールディングスなどの同業他社も小型業態に力を入れている。

スーパー業界を取り巻く環境については「物価高で消費者心理はシビアになっている。ナショナルブランド(NB)の相次ぐ値上げにより、売り上げに占めるプライベートブランド(PB)の構成比が高まっている」と指摘。低価格PB「セブン・ザ・プライス」の品ぞろえを拡充し、同ブランドの売上高を2028年度に25年度比で約3倍に拡大させる目標を示した。

<新規株式上場へ、準備室を設置>

ヨークHDはヨーカ堂とヨークベニマルのほか、ロフトや赤ちゃん本舗、デニーズジャパンなど約30社を束ねる持ち株会社。親会社だったセブン&アイ・ホールディングスが昨年9月にベインに約8100億円で売却した。セブン&アイは現在も約35%を出資する。

かねて早期に新規株式公開(IPO)する計画を公表しており、今年7月に「IPO準備室」を社内に設置した。株式上場の時期について石橋社長は、「早ければ28年度をイメージしている」と話した。同社は、上場時に目指す業績水準として、連結売上高を25年度比で1割以上伸ばす方針を掲げている。

上場に向けた成長戦略では、店舗投資と低価格PBに注力する。26年度からの3カ年で新店と既存店改装に1200億円程度を投じる計画だ。近年、ヨーカ堂は業績不振を背景に不採算店の大量閉鎖を進めてきたが、構造改革が一定の成果を挙げたとして積極姿勢に転じる。

新規出店に関しては「屋号などはまだ未定だが、小型スーパーの需要は無視できない。売り場面積100-150坪のサイズは、都心部・駅前立地では十分にニーズがあると考えている」とも述べた。ヨーカ堂の標準的な売り場(約1000坪)より大幅に小さく、コンビニのおよそ2倍の広さに相当する。

PB商品を巡っては、「セブン&アイグループのPBはコンビニ向けの割合が高く、競合スーパーに比べて低価格帯の品目数が非常に少ない」との課題認識を持つ。また、PB商品はコンビニとスーパーで同じ価格で販売されているが、スーパーの競争力を引き上げるために「事業会社ごとに価格差を付けても良いのではないかという議論を始めた」と語った。

PB以外の商品についても「それぞれの店によって価格感度が大きく異なる。近くに競合するディスカウント店があれば価格を合わせる必要がある」と指摘。本部が全店の価格を基本的にコントロールする従来のやり方に代わり「実証実験を重ねながら、店舗ごとに価格設定にメリハリを付けていきたい」との考えを明らかにした。

<M&Aは相乗効果を重視>

傘下企業の切り離しに関しては「ロフトや赤ちゃん本舗からは、商品の陳列の仕方などで学ぶべきところが非常に多い。外食事業も原材料の調達や物流面でスーパーと連携できる」と否定的な姿勢を示した。一方で、M&A(合併・買収)の可能性については「まずは、既存の事業を自力で成長させるのが最優先。ただし成長を加速させるためならば、積極的に手がけたい」と話した。

対象分野について「全く異なる事業領域に進出するつもりはない」とし、スーパー事業を念頭に、首都圏を地盤とするヨーカ堂と東北・北関東を中心に展開するヨークベニマルとの地域における相乗効果を重視する方針を強調した。

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