Abhirup Roy Hyunjoo Jin
[サンノゼ(米カリフォルニア州)/ソウル 18日 ロイター] - 韓国の現代自動車のホセ・ムニョス最高経営責任者(CEO)は17日、米国政府が関税やその他の市場アクセス保護措置を維持しない限り、米国も欧州と同様に中国車の輸入ラッシュで市場が混乱する恐れがあると警告した。
中国の自動車メーカーは、大幅に安い価格で車両を販売することで、欧州市場で急速に事業を拡大し、現代自や独フォルクスワーゲン(VW)を含む老舗メーカーの市場シェアと収益性を蝕んでいる。
ムニョス氏によると、イタリア、スペイン、フランスなどの一部の市場では、中国車が競合モデルよりも30%から40%安いという。
欧州連合(EU)が中国製の電気自動車(EV)が不公正な国家補助金を受けていると結論づけ、関税や最低価格保証などの貿易障壁を課しているにもかかわらず、中国車が安く販売されていることになる。
2020年にEUを離脱した英国は、同様の関税を導入していない。
ムニョス氏は「かつては非常に収益性が高く、強固な市場だった英国は今や中国のような状況になっている」とし、「障壁がないため、売れ筋の車種は全て中国製だ」と語った。
その上で「特定の条件が整わない限り、米国でも同様のことが異なるレベルで起こると予想できる」とし、EUの関税やその他の市場アクセス要件といった措置に言及した。
欧州自動車工業会(ACEA)のデータによると、今年上半期にEUで販売された中国ブランドの自動車のシェアは9%以上に上昇した。英国では、自動車製造業者・販売業者協会(SMMT)が今年初めに発表したデータによると、新車登録台数に占める中国ブランドのシェアは15%に達した。
またEUは、域内で販売されるEVの現地調達率の下限を定める「メイド・イン・ヨーロッパ」規則の策定を進めており、これにより中国の自動車メーカーは同地域での工場確保を余儀なくされることになる。
ムニョス氏は、影響を最小限に抑えるためには、米国が中国企業に条件を課す必要があると述べた。
米国は事実上、約100%の関税を課すことで中国製EVの輸入を阻止している。トランプ米大統領は先週、フォックス・ニュースに対し、中国自動車メーカーが国内で車両を生産するのであれば歓迎すると語った。
ムニョス氏は、中国ブランドが最終的に米国市場に参入する可能性があるという米自動車メーカー各社の警告に同調した。