ソウルの西江大のジェームス・P・ルーニー教授(国際財政論)は、新工場が成功を収めるにはEVを製造すべきだ、と述べる。

「この合弁事業を、労組や高い人件費から逃れるための場所として考えるべきではない。過去の製品ではなく、未来の製品に基礎を置くべきだ」

現代自は、このプロジェクトへの参加を決断した理由として、光州市と現地のコミュニティ、事業担当者が「建設的な労使関係を築き、適切な賃金水準を維持する」と約束したからだと話している。

「こうした条件ならば、新たに設立される企業に小型自動車の生産を委託しても競争力を確保できると考えた」と現代自はロイターに宛てた声明で述べた。

光州の起亜向けサプライヤーである現代ハイテックのキム・ヨング最高経営責任者(CEO)は、現代自の新工場が、起亜の減産分を補ってくれることを期待している。

起亜の光州工場は昨年45万5252台を生産したが、これは62万台という同工場の生産能力をはるかに下回る。

「現在の人件費では起亜が自動車を作るのは難しい」とキム氏は言う。

光州市との合弁事業により、賃金の抑制に加えて、毎年の賃金交渉の際にほぼ毎回ストを打つという労組の慣習との決別が実現する。

韓国は戦闘的な労組と硬直した労働慣行で有名であり、これらは人件費の高騰と、韓国企業に対する慢性的な評価引き下げの原因として以前から指摘されてきた。

光州の新工場では低い賃金に対する埋め合わせとして、中央政府の支援を得て、1100戸の従業員住宅の建設と、工場敷地内のデイケア施設、スポーツ関連施設の整備を予定している。

無用の長物か

この計画に対しては批判もある。国内需要が伸び悩み、米国への輸出は減少、中国向けの販売も不調となる中で、自動車メーカーが過剰生産能力の解消に取り組んでいるのに、新工場を建設するのは得策なのか、という疑問だ。

自動車メーカーの労組によれば、韓国における今年の自動車生産台数は365万台まで減少すると予想されている。これは合計生産能力466万台の4分の3に過ぎない。

労組側は、合弁プロジェクトは政治的な動機によるものだと主張する。光州は以前から、リベラル派の文政権の地盤だったからだ。

大統領府の鄭泰浩(チョン・テホ)雇用首席秘書官は最近の記者会見で、「低成長・低雇用が構造的な問題となる中で、われわれはどうすれば雇用を創出できるか頭を悩ませてきた」と説明し、「このプロジェクトは、苦悩する国内経済を再活性化させる鍵になるだろう」と述べた。

地元当局者は、この計画は韓国製造業が直面するすべての課題に対する特効薬になるものではないと認めつつも、1歩前進になることを示せるだろうという。

「これは単に光州での雇用創出に留まる話ではない。低成長・低雇用・高コストという韓国企業社会の構造的問題への対応策なのだ」

光州のイ・ヨンソプ市長はロイターにこう語り、「韓国の企業社会はブレイクスルーを必要としている」と強調した。

(翻訳:エァクレーレン)


[光州(韓国) 16日 ロイター]
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