[ウェリントン 17日 ロイター] - 南太平洋のフィジーは、エイズウイルス(HIV)の新規感染確認が昨年27%増加したことを受け、国家的危機を宣言した。かつては薬物使用者に集中していた流行が全土でより広範囲に拡大しているとして、懸念を強めている。
政府はフェイスブックに投稿した声明で、2025年に2016人のHIV感染が確認され、成人60人に1人が感染していると推定されると明らかにした。また、昨年は59人の乳児がHIVに感染した状態で生まれ、うち18人が1歳の誕生日前に死亡したという。
当局は、検査体制の拡充で感染の把握が進み、早期治療につながっていると説明した。国は今後、無料かつ任意で秘密保持の検査、予防薬の提供、注射薬物使用者向けのハームリダクション(健康被害軽減)サービスや治療へのアクセスを拡大する計画という。
国連合同エイズ計画(UNAIDS)によると、フィジーは世界で最も急速に新規感染が拡大している国の一つ。
感染経路が判明している症例のうち半数超が性的接触によるもので、42%超が薬物注射によるものだったという。
政府は対策実施の障壁をなくすため閣僚5人による内閣小委員会を設置。HIV感染者に対する差別は違法で、サービスは全国で利用可能だと説明した。