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[16日 ロイター] - 米連邦議会下院は16日、データセンターの増設に伴う電力需要の急増で家庭用電気料金が上昇するのを防ぐことを目的とした「料金支払者(レートペイヤー)保護法案」を賛成417、反対3で可決した。データセンター産業の拡大に伴う経済的影響に直接対応する法案を下院が可決するのは初めて。

法案は、大規模な電力利用者であるデータセンターなどに向けた送配電インフラ整備にかかる追加費用について、当のデータセンターなどに負担を求めるべきかどうか、州の公益事業規制当局に検討を義務付ける内容だ。

採決にはデータセンター建設ブームを巡る複雑な政治的背景が絡んでいる。

トランプ大統領は、人工知能(AI)分野で主導権を維持するためにデータセンター開発が不可欠だとして開発を強く支持している。今週には、データセンターは人々や州を豊かにすると述べて「今後20-25年間の石油だ」とその重要性を強調した。

一方で、データセンターの電力需要拡大に伴う電気料金の上昇に対し、有権者の懸念は高まっている。今週公表されたマサチューセッツ大学アマースト校の世論調査では、自らの地域でAI向けデータセンターが建設されることを支持すると答えた米国民は11%にとどまった。

中西部ウィスコンシン州の接戦区で再選を目指す共和党のデリック・バン・オーデン下院議員は、中間選挙を前に、法案可決は自身の実績を補強するものだと強調した。同氏は、データセンターを軍事基地内に建設する計画について国防総省と数カ月にわたり協議を重ねてきたと説明。「中国共産党は、AI競争に勝利した者が次の戦争に勝つ、あるいは戦争を防ぐことを理解している。中国は立ち止まらない。われわれも責任を持って進めなければならず、そのことがこうした極めて正当な懸念の緩和につながる」と訴えた。

これに対して同州民主党候補のレベッカ・クック氏は建設の一時停止を求めている。

また消費者権利擁護団体「パブリック・シチズン」は、法案の内容では消費者保護として不十分だと批判した。同団体のエネルギー計画責任者、タイソン・スローカム氏は「レートペイヤー保護法案は、州に対してデータセンターへ一部の送電網接続費用の負担を求めることを『検討』するよう求めるだけであり、消費者を電気料金の上昇から守る効果は極めて限定的だ。州に検討を義務付けることで消費者保護を求める機会は生まれるが、データセンターが地域社会や消費者に与える多くの影響は依然として手つかずのままだ」と主張した。

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