David Milliken
[ロンドン 11日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が11日発表した7月の国内総生産(GDP)は前年同月比1.6%増と、2025年2月以来の高い伸びとなり、エコノミスト予想の1.2%増を上回った。イラン戦争による逆風を受けながらも、上半期からの好調な成長が続いた。
前月比では0.4%増と、市場予想を大幅に上回った。ロイターがまとめたエコノミスト予想では前月比横ばいへの減速が見込まれていたが、6月と同じ伸び率を維持した。
5─7月のGDPは0.4%増と、4─6月と同じ伸び率を維持した。エコノミスト予想の中央値は0.3%増だった。
INGのジェームズ・スミス先進国担当エコノミストは「イラン戦争の影響が広がる中でも、英経済は予想を大幅に上回る好調さを示している」と述べ、インフレ率の上昇が当初の予想ほど急激ではなかったと指摘した。
<AIの恩恵受ける企業が成長をけん引>
ONSのマキューン経済統計局長は「サービス業が引き続き好調で、生産部門と建設業の落ち込みを補って余りある伸びを示した」と述べた。人工知能(AI)がソフトウエア開発を押し上げているようだとも指摘した。
過去3カ月の成長の多くは、AIブームの恩恵を受けているコンピュータ・プログラミング関連企業によるものだったという。男子サッカーのワールドカップや例年になく暑い天候が一部の企業にさらなる追い風となったことにも言及した。
ヒーリー財務相は統計を受け、経済が「歓迎すべき底堅さ」を示しているとする一方、成長は「なお脆弱だ」と述べた。
データ発表後、ポンドは対ドルでほぼ横ばいとなった。
26年上半期に英国経済は1%拡大し、主要7カ国(G7)の中で最も高い成長率を記録したが、一部のアナリストは季節的要因を十分に調整しきれていないことが一因である可能性があると分析。ITEMクラブのチーフ・エコノミック・アドバイザー、マット・スワネル氏は「成長が鈍化すると予想される時期が近づきつつある」と述べた。
一方、より楽観的な見方もある。ドイツ銀行の英国担当チーフエコノミスト、サンジェイ・ラジャ氏は「英国の成長物語はますます無視し難いものになっている」と述べ、予測機関が通年の成長率見通しを0.1ポイント上方修正する可能性が高いと付け加えた。