Nora Eckert
[デトロイト 10日 ロイター] - 欧米自動車大手ステランティスのアントニオ・フィローザ 最高経営責任者(CEO)は10日、アナリスト向け会議で、現在の世界の自動車市場には米国とそれ以外の地域という明確な分断が存在するとの認識を示した。
米国の通商・政策環境が欧州を含む他地域と乖離しつつある中で、同社がどのように対応しているかを語った。特に、自動車メーカーがどのように中国勢と提携できるかという点で違いが際立っているという。
フィローザ 氏は「世界は明確に2つに分かれている。ひとつは米国、そしてもうひとつはそれ以外の地域だ」と述べた。
ステランティスや競合他社が直面する課題は、規制や消費者需要が世界の他地域とは大きく異なる米国市場向けにどう車両を開発するかという点。米国は同社にとって最大の収益源となっている。
フィローザ 氏によると、米国では設計・開発を完全に国内で行う体制に依存している。一方、欧州を含むその他の市場では、中国のリープモーターや東風汽車など、他の自動車メーカーと提携している。
フィローザ 氏はこれらの提携について米国向けの車種を計画しているわけではないと説明しているが、同様の合意を結んだ他の自動車メーカーはトランプ米政権から批判を浴びている。米政府高官は、フォード・モーターが欧州で中国の吉利汽車と合弁事業を締結したことを厳しく非難し、中国自動車メーカーの世界展開を後押しするものだと指摘した。フォードは、こうした提携を通じて新たな世界の現実に適応し、より無駄のない賢明な経営体制を築いていると説明している。