Kentaro Sugiyama

[東京 11日 ロイター] - 日銀が11日に発表した8月の企業物価指数(CGPI)速報によると、国内企業物価指数は前年比7.6%上昇となった。伸び率は7月の確定値(7.7%)から縮小したものの、3カ月連続で7%台と高い伸びとなった。日銀内では、消費者物価の上昇につながる可能性があるとして注目されている。

前月比は0.2%下落だった。政府による家計負担軽減策や、コメ価格の下落などが影響した。

ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値は前年比7.4%上昇、前月比

は横ばいだった。

前年比で最も押し上げに寄与したのは「非鉄金属」で、前年比43.3%上昇となった。銅やアルミニウムなどの商品市況の上昇を反映した。銅は、データセンター建設の増加などを背景にした需要の高まりに加え、インドネシアの鉱山の生産回復の遅れといった供給制約も影響している。

このほか「化学製品」が同13.9%、「石油・石炭製品」が同14.7%それぞれ上昇し、前年比の押し上げに寄与した。中東情勢の不安定化の影響で原油、ナフサ、石油化学基礎製品が値上がりした。

最近の人工知能(AI)需要拡大との関連も指摘される「電子部品・デバイス」が同3.3%、「電気機器」が同4.1%、「情報通信機器」が同19.5%、それぞれ上昇した。

全515品目中、前年比で上昇したのは446品目、下落は54品目だった。

日銀の担当者は「国際商品市場の動向やAI需要の価格面への影響、原材料費やエネルギーコスト上昇への対応も含めた企業の価格設定行などを引き続き注視していく」としている。

輸入物価指数(円ベース)は前年比24.8%上昇と、7月(29.3%上昇)からプラス幅が縮小した。

<金融政策判断に影響する可能性>

日銀は来週17─18日に金融政策決定会合を開催する。物価の上振れリスクが警戒されており、市場では同会合で利上げする可能性が高いとみられている。

日銀の増一行審議委員は10日の福井県金融経済懇談会でのあいさつで「企業の価格転嫁が進んでいる現在、企業物価の上昇は従来以上に消費者物価を押し上げるものと考える必要があり、直近の7%という上昇率には注意を払う必要がある」と語った。

*日銀の発表資料は以下のURLでご覧になれます。

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