<為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。原油価格と債券利回りの上昇による今週の下落分の一部を取り戻した。一方、ユーロは軟化。欧州中央銀行(ECB)は10日、市場の予想通り利上げを決定した。
ECBはこの日開いた理事会で政策金利を0.25%ポイント引き上げると決定した。利上げは予想通りで、今年2回目。ユーロEURは決定発表直後に下落し、対ドルで0.19%安の1.1612ドルとなった。
マネーコープの北米ストラクチャードプロダクツ責任者、ユージン・エプスタイン氏は、米卸売物価指数(PPI)の前年比の伸びが加速し、来週開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測が強まったことが、ドル高を後押ししたようだと指摘。その上で「ECBの利上げ確率は全て上昇していることから、今回の決定はタカ派的だったと言える。ただ、全ての通貨ペアに共通するドル高の主因はPPIだと思う。市場は11日発表の米消費者物価指数(CPI)を控えて神経質になっている」と述べた。
イエメンの親イラン武装組織フーシ派が、西部の戦略的な港湾都市モカを制圧したことを受け、原油価格が急騰したこともドルを支援した。
主要通貨に対するドル指数は0.28%高の99.06と、3営業日続落に歯止めをかける見通し。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 米金融・債券市場で、連邦準備理事会(FRB)による利上げ観測が高まったことを受け国債利回りが上昇し、10年債利回りが5%に迫った。財務省が実施した長期債を対象とした買い入れ消却(バイバック)の買い入れ額が上限を下回ったほか、応札額の半分程度にとどまったことも利回り上昇につながった。
10年債利回りは10.93ベーシスポイント(bp)上昇の4.946%と、2023年10月以来の水準を更新。30年債利回りは7.27bp上昇の5.3587%と、07年6月以来の高水準を付けた。
FRBの金融政策の見通しを反映しやすい2年債利回りは13.33bp上昇の4.56%と、24年7月以来の高水準を付けた。
長期債利回りは財務省が実施した30年債入札が堅調だったことを受け一時上げ幅を縮小したが、原油価格の上昇が続いたことで、一時的な動きにとどまった。
労働省が朝方発表した8月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前年比5.4%上昇。エネルギー高を反映し、伸びは7月の4.8%から加速したほか、予想の5.3%も上回った。前月比では0.4%上昇と、7月の0.1%から加速。予想は0.4%上昇だった。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 米国株式市場は続落して取引を終えた。8月の卸売物価指数(PPI)と原油価格の急伸を受け、米連邦準備理事会(FRB)が来週利上げに踏み切るとの懸念が強まったほか、米国債利回りの上昇で株式の相対的な魅力が薄れた。
主力の半導体銘柄が軟調となり、エヌビディアが2.3%安、マイクロン・テクノロジーが4.9%安でS&P総合500種の下げを主導した。前日にiPhoneの大幅刷新を発表したアップルは3.6%上昇した。
イラン紛争でホルムズ海峡と紅海の双方の原油供給ルートが混乱する中、北海ブレント先物LCOc1が6%超上昇して1バレル=107ドル台となり、インフレ懸念からFRBが来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げするとの見方が強まった。
米10年債利回りは約3年ぶりの水準に上昇し、30年債利回りは19年超ぶり、2年債利回りは2年超ぶりの高水準に達した。
ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は「短期ゾーンで利回りが上昇しているのは、FRBが今後数カ月以内に利上げする公算が大きいためだ。長期ゾーンでは、債務・財政赤字の問題や根強いインフレが理由で利回りが上昇している」と指摘。「利回り上昇は株式市場にはマイナスだ。バリュエーションを押し下げ、企業活動のコストを高め、消費者にとっても生活コストの上昇につながる」と述べた。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 金相場は1%超下落した。8月の米卸売物価指数(PPI)が加速し、原油価格の上昇も重なったことで、米連邦準備理事会(FRB)の来週の利上げ観測が強まった。
スポット金は午後1時42分(米東部時間、日本時間午前2時42分)時点で前日比1%安の1オンス=4355.85ドル。一時は約1.7%下落し、4323.78ドルを付ける場面もあった。米金先物の清算値は1.2%安の4407.30ドルだった。
CMEのフェドウオッチによると、市場が織り込む来週の利上げ確率は70%と、PPI統計発表前の62%から上昇した。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 原油先物は6%超急騰し、北海ブレント先物と米WTI先物はそろって1バレル=100ドルを上回った。イラン戦争開始以来、最大規模となる海上輸送への攻撃が相次ぐ中、原油供給ひっ迫懸念が一段と強まった。
清算値は、北海ブレントは6.42ドル(6.34%)高の1バレル=107.63ドル、WTIは6.43ドル(6.69%)高の1バレル=102.48ドル。
WTIの100ドル突破は5月以来。WTIと北海ブレントはいずれも5月19日以来の高値を付けたほか、約2カ月ぶりの大幅な上昇を記録した。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 154.42/154.
44
始値 154.07
高値 154.65
安値 153.86
ユーロ/ドル NY終値 1.1610/1.16
14
始値 1.1627
高値 1.1631
安値 1.1593
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 96*13.5 5.3662
0 %
前営業日終値 97*19.0 5.2860
0 %
10年債(指標銘柄) 17時05分 97*12.5 4.9606
0 %
前営業日終値 98*11.0 4.8370
0 %
5年債(指標銘柄) 17時05分 98*10.0 4.7600
0 %
前営業日終値 98*30.5 4.6130
0 %
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*04.5 4.5856
0 %
前営業日終値 99*13.8 4.4270
8 %
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 52064.10 -316.56 -0.60
前営業日終値 52380.66
ナスダック総合 26081.73 -171.62 -0.65
前営業日終値 26253.34
S&P総合500種 7591.70 -44.66 -0.58
前営業日終値 7636.36
COMEX金 12月限 4407.3 ‐53.4
前営業日終値 4460.7
COMEX銀 12月限 6492.7 ‐371.9
前営業日終値 6864.6
北海ブレント 11月限 107.63 +6.42
前営業日終値 101.21
米WTI先物 10月限 102.48 +6.43
前営業日終値 96.05
CRB商品指数 429.1496 +6.0375
前営業日終値 423.1121