[ベルリン 10日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連銀総裁は10日、欧州で極右政党が台頭していることへの懸念を示した。
ナーゲル総裁はECB理事会後の定例記者会見で、極右政党の台頭について「われわれの国、社会、共有する価値観にとって何を意味するのか」と述べた。極右の考えには「経済的な意味で自滅的なものもある」とし、外国人投資家らがドイツへの投資を敬遠する可能性に懸念を示した。
ドイツでは6日に実施された東部ザクセン・アンハルト州議会選挙で、反移民などを掲げる右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が勝利し、極右政党として第2次世界大戦後初めて州レベルでの政権獲得に近づいた。
欧州ではフランスも大統領選を控える。決選投票では、極右候補のマリーヌ・ルペン氏と極左指導者のジャンリュック・メランション氏が対決する可能性が高まっている。
ラガルドECB総裁は同日の記者会見で、メランション氏が提案する仏債務の一部帳消しについて、「財政的に危険」で、欧州連合(EU)法の下では法的に不可能との認識を示した。
メランション氏は、フランス銀行(中銀)が保有する国債の18%を帳消しにすることを提案。同国の公的債務は国内総生産(GDP)比116%を超えており、この措置によって社会支出拡大のための財政余地が生まれると主張している。
ラガルド総裁は、債務帳消しが「どのユーロ圏加盟国でも人気を集めるかもしれないが、全く良い考えではなく、大きな時間の無駄だ」と述べた。