[ロンドン 10日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)のデコス総支配人は、AI(人工知能)の急速な台頭は新たな金融安定リスクを生み出しており、関連インフラへの支出はすでに世界経済情勢に影響を与えるほどの規模に達していると述べた。
インド中央銀行主催の会議で、その長期的な影響は、政策選択、人材育成やインフラ整備への投資、そして利益がどれだけ広く共有されるかにかかっていると警告。AIブームは企業収益ではなく、債務やプライベートクレジットによって資金調達されるケースが増えており、資金の多くが「不透明で相互に関連している」ため、綿密な調査が必要だと述べた。
BISの推計によると、世界の5大ハイテク企業によるAI投資額は2025─26年に1兆ドルを超える見込み。
デコス氏は、企業利益が期待を下回った場合、高バリュエーション、市場の集中、不透明な資金調達構造が脆弱性を生み出す可能性があると指摘。「AIブームが必ずしもこの方向に向かうとは言わない」としつつ、「現在の投資ブームの規模とスピード、そして期待される商業的リターンの大きさを考えると、ある程度の注意は必要だ」と述べ、鉄道拡張時代やドットコムバブルといった過去のブームを例に挙げた。