10年後に残る動画配信サービスとは?

──「世代を超えて心に響く感動的なストーリー」というのが、昔からのディズニーのイメージですが、イメージを覆すような作品も入れ込んでいくということでしょうか。

そうですね。ディズニー映画と聞いて、多くの方が真っ先に思い浮かべるのは、長編アニメーション作品だと思います。ディズニーには、サーチライト・ピクチャーズをはじめとするアートハウス系のスタジオも多くあるのですが、一般的にはどうしてもアニメーションのイメージが強い。ですから、『プラダを着た悪魔』がディズニーが配給している映画だと伝えると、「えっ?」という反応をする方も少なくありません。

もちろん、100年以上にわたって手がけてきた名作の数々は、非常に大きな武器であり財産です。一方で、これまで特定のジャンルで獲得できなかったお客さまを引き込むには、従来のイメージに縛られない多様なジャンル展開も必要です。そして、そのためには「ディズニーには、ほかにもさまざまな作品がある」ということを、しっかり伝えていかなければなりません。その点は、今後の課題の一つだと感じています。

──先ほど、ディズニープラスはデジタル事業の中核だというお話がありました。その点について詳しくお聞かせいただけますか?

いまから10年後を考えたとき、動画しか扱っていない動画配信サービスは、おそらくなくなるだろうと思います。だとしたら、ディズニープラスのビジネスはどうなっているでしょう。当然、動画は楽しめます。加えて、作品を見ながらテーマパークやミュージカルの予約、キャラクターグッズの購入ができるようになるかもしれません。また、スポーツコンテンツを見ながらファン同士がコミュニケーションを取ったり、一緒にゲームを楽しんだりできる可能性もあります。

ディズニーはテーマパーク、グッズ、スポーツ配信など、動画以外のサービスをいくつも持っているので、ディズニープラスをIPとファンを結ぶデジタルプラットフォームへと進化させれば、お客さまが多くのサービスをもっと手軽に楽しめるはずです。もしかすると、ディズニープラスの中でカラオケを楽しむことも可能かもしれません。

そうした点を踏まえて、ディズニープラスは企業としての成長に欠かせない存在だと考えています。

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──デジタルプラットフォームとしてのディズニープラスには、さまざまな可能性を感じます。ディズニープラスの成長において、重視されている指標はありますか?

新規加入率、退会率といった一般的な指標も大事ですが、最終的には視聴時間の伸び、つまり「どれだけ作品をエンジョイしていただけたか」を一番大事にしています。

ディズニーの基本精神となる言葉
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