Andrew Osborn
[モスクワ 7日 ロイター] - ロシアと北朝鮮は7日、両国を結ぶ初の道路橋を開通させた。友好関係の強化を示す狙いがあるとみられる。両国はこの橋を、戦略的パートナーシップを深化させる上での重要な節目と位置づけた。
豆満江(トマンガン)にかかる全長1キロの2車線の新しい橋は、2024年のプーチン大統領による訪朝時にプロジェクトが合意されたもので、2025年4月に建設が始まった。
国旗で飾られたトラックが最初に走行する中、ロシアのミシュスチン首相と北朝鮮の朴泰成(パク・テソン)首相はビデオ中継を通じて、両国の作業員や政府関係者に向けて演説した。
ミシュスチン氏は「国境を越える輸送インフラの拡大は、貿易、経済、科学、技術、文化面の協力をさらに発展させる強力な原動力になると確信している」と発言。 両国の関係は「かつてないほど高い水準にある」とし、橋の開通を「まさに歴史的な出来事」と評した。
ロシアと北朝鮮の間には、すでに直行便と鉄道があったが、これまで本格的な道路の接続はなかった。代わりに、1959年以降、近くの鉄道橋に板を敷いて車両が国境を行き来できるようにしていた。
ミシュスチン氏によると、橋は1日当たり最大300台の車両が通行可能で、ロシアの連邦道路網に接続され、極東のウラジオストクからサンクトペテルブルクへと通じる交通回廊に容易にアクセスできるようになる。ロシア政府によれば、まずは貨物輸送に使用し、年末には橋は完全に稼働し、旅客輸送にも利用できるようになる見通し。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は8日、新たな橋は両国が経済協力を拡大するための重要なインフラを整備したことを示すものだと伝えた。経済協力には人的交流や観光、物品の貿易が含まれるという。
両国関係は2022年のウクライナ戦争開始以降、緊密化しており、北朝鮮は2024年のウクライナ軍による越境攻撃を撃退するため、数千人規模の部隊をロシアのクルスク州に派遣した。
ミシュスチン氏は7日の演説の中でこの点にも触れ、「つい最近、わが国の兵士たちと肩を並べて戦い、ロシアの領土を守ってくれた朝鮮の英雄たち」と語った。
韓国の慶南大学極東問題研究所の林乙出教授は新たな橋について、北朝鮮に対する経済制裁がいかに意味をなさなくなりつつあるかを浮き彫りにしていると指摘。「北朝鮮が自国の利益を最大化しようとしている一方で、ロシアはウクライナでの長期化する戦争に向け、軍需物資や弾薬、兵員を含む人員を輸送するための直接的な道路ルートを確保した」と述べた。