Chris Kirkham Norihiko Shirouzu Abhirup Roy
[オースティン(米テキサス州) 3日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラは3日、テキサス州オースティンの一部地域で、ロボタクシー(自動運転タクシー)専用車両「サイバーキャブ」による配車サービスを始めたことを明らかにした。
テスラは3日午後、オースティンで開催するイベントを前にソーシャルメディア「X」にサイバーキャブの宣伝動画を投稿。「未来がオースティンに到来した」と説明を付けた。
動画では金色の車両がバタフライドアを開く様子が映し出され、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が「監視員を必要としない完全自動運転専用に作られた初めての車だ」と語っている。動画には、ハンドルもペダルもない2人乗りの車内で、乗客が会話したり、本を読んだりする様子も登場する。
テスラは3日にロボタクシーのウェブサイトも更新し、サイバーキャブに関する詳細を追加した。その中には、同車による乗車サービスがオースティンの一部地域でのみ利用できるとの情報も含まれている。サイバーキャブの利用に料金を課すのか、またオースティンで同社のアプリを利用する人なら誰でも乗車を手配できるのかについては明らかにしていない。
テスラは現在、自動走行機能を備えた多目的スポーツ車(SUV)「モデルY」を使った限定的なロボタクシー配車サービスを展開しており、安全監視員が乗車していない車両もある。将来的にはサイバーキャブを、より大規模なロボタクシー網で運用する主要モデルとする方針だ。
マスク氏は、サイバーキャブが最終的にテスラで最も生産台数の多い車種になると述べている。世界規模のロボタクシー網に車両を供給するとともに、個人の所有者が自分で車を利用していない時間帯には、テスラが運営する自動運転配車サービスに自分の車両を使わせることもできるようにする構想も掲げている。
テスラによると、サイバーキャブは2026年4月に生産が始まった。ただ、マスク氏は4月、初期段階の生産ペースについて「非常に遅くなる」と慎重な見方を示した。
テスラがどの程度のペースでサイバーキャブを展開できるかは不透明だ。米連邦規制では、メーカーがハンドルやペダルを備えない車両を販売できる台数に上限が設けられている。メーカーはこのような車両を試験目的なら無制限に配備できるが、試験車両では料金を徴収することが難しく、テスラは運賃収入を得る事業展開が制約される。
テスラは重要市場のカリフォルニア州でロボタクシーサービスの運営許可を取得していない。また、運転を引き継げる安全のための運転手を前席に乗せない状態で自動運転車を試験するための許可も得ていない。