保健当局は、7月28日から8月27日の1カ月の間にファーム・アドベンチャーズの子ヤギと接触した人に対し、直ちに保健所や医療機関に連絡するよう呼びかけている。
狂犬病は中枢神経系に感染し、やがて死に至る疾患。ただしアメリカで人が感染した症例は極めて少ない。
ノースカロライナ州では2011年以降、人の症例は確認されていない。アメリカ国内では疾病対策センター(CDC)の統計で年間約140万人が感染の疑いで医療機関を受診しているが、予防対策が徹底されていることから死者数は年間10人に満たない。
アメリカでは主にアライグマやスカンク、キツネといった野生動物から狂犬病に感染する可能性がある。CDCは中西部から西部に生息するスカンクについて、主な狂犬病の感染源と位置付けている。
ウイルスは感染した動物に噛まれたり引っかかれたりすることで、唾液を介して感染する。潜伏期間は数週間から数カ月に及ぶこともある。最初は脱力感、発熱、頭痛などインフルエンザのような症状が表れ、傷口の炎症や痛みを伴うこともある。
進行した狂犬病には2つの病型があり、このうち狂躁型の場合は過活動、幻覚、水を極端に恐れる恐水症などの症状が出て心肺停止に至り、数日中に死亡する。
人の症例の約20%を占める麻痺型の狂犬病では、傷口から始まる麻痺が徐々に進行し、昏睡状態に陥って死に至る。
CDCによると、狂犬病の予防は可能だが、感染が疑われる場合は直ちに医療機関を受診してワクチン接種などを受ける必要がある。直後であれば、傷口の洗浄やヒト狂犬病免疫グロブリンの投与、狂犬病ワクチンの接種といった「曝露後予防処置」が高い効果を発揮する。