Ross Kerber
[31日 ロイター] - 米証券取引委員会(SEC)は、上場企業に対する株主提案を巡るSECとしての規則を廃止し、州政府に規則決定の権限を委ねる方向へ踏み出した。物言う投資家(アクティビスト)の影響力を弱めることにつながる。
SECは8月28日付の通知で「ルール14a−8」の見直しを検討すると発表した。この規則は、株主が上場企業の年次委任状(プロキシーステートメント)に提案を掲載する際の要件を定めており、最低保有株数などが含まれる。
アトキンスSEC委員長の報道官は電子メールで、ルール14a−8は「SECの権限を超え、州法を侵害しているとの懸念をアトキンス委員長は示してきた。そのためSECは同規則の撤廃を提案し、株主提案の規制権限を州に戻す案を検討する見通しだ」と述べた。
「企業責任に関する宗教間センター(ICCR)」のティム・スミス上級政策顧問は、議案提出に必要な株式保有数などの規制は州ごとに統一されていないため、この措置は混乱を招くと指摘した。ICCRのメンバーは頻繁に株主提案を行っている。
例えば共和党が主導するテキサス州では、株主提案を提出するための要件として、最大100万ドル相当の株式保有が新法によって義務付けられる可能性がある。現在のSEC規則の要件はわずか2000ドル相当。
スミス氏は「投資家コミュニティ全体で、SECの権限に関してアトキンス氏が示している疑わしい法的論拠に対する反発が起きるだろう」と語った。
法律事務所クーリーのストラテジスト、ブロック・ロマネク氏は、この変更によって株主が不満を表明する手段が狭まる結果、取締役選任議案に反対票を投じる動きが増える可能性があると述べた。
SECは別の通知で、委任状勧誘手続きを「現代化」すると発表した。SECの報道官は「技術進歩と現在の株主コミュニケーションの実態を反映させることが目的だ」と説明した。
アクティビストらは、こうした変更によって小口投資家の発言が不当に制限されかねないと主張している。