[ソウル 1日 ロイター] - 韓国政府が1日発表した2027年予算案は、歳出規模が過去最大の821兆ウォン(約5987億9000万ドル)となった。世界的な人工知能(AI)開発競争の中で、技術面での優位性を強化することを目指す。

企画予算処によると、歳出計画は26年比12.8%増と、前年比の伸び率としては過去最大になる。

今回の予算案は李在明大統領の下での方針転換を示している。李氏は25年6月の就任以来、拡張的な財政政策を推進し、前政権による3年間の財政緊縮路線からの転換を図ってきた。

過去最大の歳出増が可能となった背景には半導体産業からの税収増がある。

27年の税収総額は40.7%増の584兆4000億ウォンとなる見通しで、法人税収だけで2倍超の216兆7000億ウォンに達すると予想されている。

これにより、債務の対国内総生産(GDP)比率は今年(推計)の51.6%から3.3%ポイント低下し48.3%となる見込み。

企画予算処の朴洪根長官は記者会見で「政府は26年と27年に見込まれる国家税収の増加を背景に、先手を打って財政資源を拡張的に投入する方針だ」と表明。「これらの財政投資が具体的な経済効果を生むと見込まれる28年以降は支出の伸び率を段階的に安定させ、30年までに5%程度まで徐々に引き下げていく」と述べた。

同氏によると、政府は半導体特別予算として2兆6000億ウォンを計上した。予算案は閣議で審議・採択を行った上で、国会に提出し承認を求める。

閣議で示された資料によると、原子力潜水艦計画とその他の戦略兵器にも3兆4000億ウォンの予算を提示した。

一方、李氏は同日、韓国経済は金利上昇が避けられない局面にあるとの認識を示した。借り入れコスト上昇の影響を社会的弱者が受ける中、成長の潜在力を損なうリスクがある。

<「未来対応基金」>

政府は想定される162兆3000億ウォンの超過税収を短期的な歳出に回すのではなく、長期投資を目的とした「未来対応基金」と呼ぶ戦略的な基金に振り向ける計画だ。

同基金は若年層の福祉や未来の成長エンジン、専門教育プログラムの取り組みを拡充するため、27年に45兆4000億ウォンを投入する。

27年の歳出の柱の一つは、次世代半導体インフラの支援となる。

政府は国内の半導体製造能力の強化と全国的な重要技術インフラの整備を進めるため、産業用水システム、送電網、物流網に21兆3000億ウォンを割り当てた。

税収増の一部は国債発行削減にも充てられる。27年の国債発行総額は26年予算の225兆7000億ウォンから減少し、222兆8000億ウォンとなる見通し。

新規発行分から償還分を差し引いた純増額は、今年の109兆4000億ウォンから13兆1000億ウォン減少し96兆3000億ウォンと、より大幅に縮小する見込みだ。

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