<「音楽に国境はない」と言われるが、内容によっては禁止される国もある>

インドネシア・ジャワ島の最も人口が集中する西ジャワ州の放送委員会は2月中旬に英語歌詞の曲17曲を含む85曲を「極めて卑猥な内容を含む歌である」として放送を禁止する決定をして、州内の大小471の放送局に通達の文書を配布した。

英語歌詞の中にはアリアナ・グランデの「ラブ・ミー・ハーダー」やエド・シーランの「シェイプ・オブ・ユー」、ブルーノ・マーズの「ザッツ・ホワット・アイ・ライク」など世界的に著名な歌手の曲も含まれており、世界の音楽界で話題となっている。

禁止通達を出した西ジャワ放送員会のデデ・ファルディア委員長は地元誌「テンポ」に対し「今回の措置は曲でなく歌詞にポルノ的内容、猥褻な連想を抱かせるものがあるためであり、放送法の規定に従って判断したものである。特に女性を性の対象とするような内容には厳しく対処した」という旨の発言で放送禁止の理由を明らかにしている。

同委員会は2018年〜2019年初めにかけて一般から寄せられた苦情や情報に基づいて86曲に関して調査を進めてきたという。今回の放送禁止の措置の根拠となっているインドネシア放送法(2012年施行)では「放送プログラムでは歌、音楽ビデオなどのタイトル、歌詞に性的、卑猥、性的関係を連想、模写するような内容は禁止する」という規定がある。

ブルーノ・マーズがツイートで反応

この放送禁止措置を受けた歌手のうちエド・シーランは5月3日に首都ジャカルタのスタジアムでコンサートが予定されており、放送禁止措置を受けた曲を歌うのかどうかが今から注目されている。

またブルーノ・マーズは禁止措置を受けた著名歌手の中で唯一反応し、ツイッターで「親愛なるインドネシアよ、皆さんに『ナッシング・オン・ユー』『ジャスト・ザ・ウェイ・ユー・アー』『トレジャー』などの健全な曲を贈るので性的な変人と一緒にしないでほしい」とコメントしている。

西ジャワ放送委員会では「放送禁止といっても青少年への影響を考慮して、午後10時から午前3時の間は放送可能で、その時間以外の放送、放映を禁止しただけであり、全面禁止ではない」と釈明している。

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