Balazs Koranyi

[フランクフルト 5日 ロイター] - 国連食糧農業機関(FAO)のチーフエコノミスト、マキシモ・レトロ氏は、イランとウクライナでの戦争に加え、エルニーニョ現象がコスト上昇と作物収穫量の減少をもたらしているため、世界は食料インフレの瀬戸際にあるとの見方を示した。ロイターのインタビューで語った。

食料価格は2022年の世界的なインフレ高進の主因だったが、今年はこれまで比較的落ち着いており、一部地域ではエネルギー高騰による物価上昇を和らげる要因にもなっている。

しかし、この安定は一過性に終わる可能性が高い。原油価格の上昇、湾岸地域からの肥料供給の減少、ディーゼル燃料不足、異常気象によるコスト上昇が、最終的には消費者物価に反映される見通しだ。

レトロ氏は「商品価格は今からさらに上昇し始めると予想している。食料価格も年末までには上昇を始め、来年さらに上昇するのは確実だ」と述べ、「商品価格から最終的な食品価格への波及には約3─6カ月かかる」と説明した。

小麦、トウモロコシ、コメなど一部の商品価格はここ数カ月で上昇しているが、その多くは依然として比較的良好な収穫実績を反映しており、来年に予想される供給減少をまだ十分織り込んでいない。

トレロ氏は「ホルムズ海峡の問題は農産品生産や農業システムに投入されるあらゆる要素に影響する」と指摘した。

一方ウクライナによるロシアの石油・ガス関連インフラへの攻撃は、ディーゼル燃料と天然ガスの輸出市場を圧迫している。

トレロ氏は「欧州でも米国でもブラジルでもアジアでも同じ話を耳にする。利益率の低下が作付けの判断に圧力をかけている」と語り、農家の窮状を指摘した。

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