[ベルリン 5日 ロイター] - 9月に州議会選を控えるドイツで、ロシアが関与しているとみられる偽情報工作が激しくなっている。関係者4人は、ドイツ当局の見方として、ロシアが一元的に工作を仕組んでおり、複数の企業を利用していると明らかにした。ロシアとの関係修復を掲げる極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の対立候補が標的となっている例が多いという。

世論調査によると、9月に実施予定のベルリン、ザクセン・アンハルト州、メクレンブルク・フォアポンメルン州の選挙では、AfDが大幅に議席を伸ばす見通しだ。関係者らによると、ロシアの偽情報工作は、連立政権を組むキリスト教民主同盟(CDU)と社会民主党(SPD)のほか、緑の党や自由民主党(FDP)の信用を落とし、政治情勢を二極化させることが狙い。ソーシャルメディアを利用して、主に英語で、ドイツの放送局ARDや英BBCなどのロゴが入った動画を流し、横領やセクハラ、虐待といった不祥事に関する偽情報を拡散させている。

ドイツ内務省の報道官は、偽情報を監視しているものの、現時点で動画の削除といった措置は講じていないとした。ただ「深刻な偽情報であることには変わりはない」とも指摘した。メクレンブルク・フォアポンメルン州は、治安当局がロシアによる偽情報工作を調査しているという。

2022年のロシアによるウクライナ侵攻以来、ドイツとロシアの関係はほぼ凍結している。ドイツ政府は、昨年の連邦議会選挙前にも、ロシアが仕組んだ偽情報について警告した。ドイツ外務省報道官は「ロシアの国家主導による絶え間ない攻撃は現実のものだ」とし、「この状況を十分に認識し続ける必要があることは明白だ」と述べた。

一方、ロシアは、西側諸国に対する偽情報工作への関与を否定している。

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