[ワシントン 5日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が5日発表した7月の非製造業総合指数は54.1と、6月の54.0からわずかに上昇した。堅調な成長ペースを維持したが、新規受注の加速による押し上げ効果は投入価格の上昇と雇用の減少によって相殺された。

指数は50を上回ればサービス部門の拡大を示す。小売業、情報、建設、行政、公益事業など13業種が拡大を報告した一方、医療・社会福祉など4業種が縮小を報告した。

回答先企業からは、状況は6月からほぼ変化がないものの、「主に燃料と人件費に押し上げられて価格が上昇し続けている」(運輸・倉庫業)との声があった。また公益事業の業者は、「電力会社の資材需要は引き続き高く、生産枠を巡って公益事業者間で競合が生じている」と指摘した。

新規受注指数は57.2と、6月の55.1から大きく上昇した。中東紛争による供給不足や価格上昇を回避しようと企業が調達を前倒しする動きが続いていることが背景とみられる。先ごろ閉幕したサッカーのFIFAワールドカップ(W杯)も押し上げ要因となった可能性がある。堅調な受注は、第3・四半期序盤に国内需要が力強い伸びを維持したことを示唆している。

新規受注は輸出の好調にも押し上げられた。ただ、受注残の伸びは大幅に鈍化した。国内需要の強さが供給制約を生み、サプライヤーが企業に投入資材を納入するのに依然として時間がかかりすぎている状況だ。

サプライヤー納入指数は54.4から52.8に低下した。50を上回ると納入が遅いことを示し、投入価格の上昇要因となっている。

企業が投入資材に支払う価格を示す指数は67.7から70.3に上昇した。6月は米国とイランの停戦合意を受けた原油価格の下落がインフレ鈍化に寄与していたが、インフレが再び加速する兆しを示している。

雇用指数は47.4と、前月の51.2から低下。同指数は過去18カ月のうち12カ月で50を下回っている。

今回の結果は、今週発表された製造業関連のデータと合わせ、中東紛争が逆風となる中でも、経済が底堅い足取りで第3・四半期に入ったことを示唆する内容となった。エコノミストの多くは、連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げを実施するとの見方を裏付けるものと受け止めている。

BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミストは「今回のISMは、米経済が下半期に入って堅調な基盤を維持していることを裏付けた」と指摘。「ただ、物価圧力の高まりと依然として力強い需要環境が相まって、FRBは長期にわたり高金利政策を続ける公算が大きい」と述べた。

ISMサービス業調査委員会のスティーブ・ミラー委員長は「回答者から関税の影響と中東紛争についての言及は引き続きあったが、これまでに比べて頻度は大幅に減った」と指摘した。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。