最もリスクが集中しているのは
もっとも、この1兆0900億ドルが全額、有利子負債に加算されるわけではない。未開始リース契約は通常、長期にわたる支払総額を現在価値に割り引かずに表示しているのに対し、貸借対照表に計上されるリース債務は現在価値に基づいて算出されるためだ。
オラクルはこの点で最もリスクが集中しているようだ。同社が開示している未開始リース契約は2600億ドルと、貸借対照表上のリース債務378億9000万ドルの約7倍に相当する。
これらの契約の大半はデータセンター向けとなっており、2027─29年度に利用開始となる予定で、契約期間はおおむね15年ないし19年となっている。
オラクルは、データセンターのリース契約期間や更新条件、価格設定が顧客との契約内容と一致しない可能性があり、顧客が契約を更新しなかったり、契約を履行できなかったりした場合には影響を受けると警告している。
ロイターがLSEGのデータと会社資料を基に分析したところ、5月末時点のオラクルの有利子負債は、過去12カ月間のEBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)の約4.4倍だった。これに認識済みのファイナンス・リース(解約不能のリース取引)債務とオペレーティング・リース(ファイナンス・リース取引以外のリース取引)債務を加えると、この倍率は約5.7倍に上昇する。
S&Pグローバル・レーティングは、オラクルの2600億ドルの未開始リース契約を調整後負債の予測に織り込み、27年度のレバレッジは約4.4倍になると見込んでいる。
未開始リース契約の規模が最も大きかったのはマイクロソフトで、総額は3291億ドルに達した。一方、貸借対照表に計上済みのリース債務は885億2000万ドルだった。