Maki Shiraki
[東京 29日 ロイター] - ANAホールディングスが29日発表した2026年4─6月期連結決算では、純利益が前年同期比15.4%減の194億円だった。国際線の旅客・貨物需要を中心に航空事業は好調だったが、中東情勢に伴う燃油費増加が響いた。27年3月期通期の連結業績予想は据え置いた。
併せて、ブラジルの航空機製造大手エンブラエルの「E190━E2型」機8機を追加発注することも発表した。カタログ価格は約1050億円。国内線のネットワーク維持に向けて、アイベックスエアラインズ(IBEX、東京都江東区)とANA便の運航業務の受委託事業を29年度から始めることも同時に公表。同8機を共通事業機として活用する。ANAが8機全て購入し、IBEXにリースする。
会見した中堀公博グループCFO(最高財務責任者)は、4─6月期について「ホルムズ海峡開放の観測が出始めた5月中旬以降、原油の市況価格が低下したため燃油費が当初の前提より大幅に良化し、710億円の増加にとどまった」と説明。柔軟な価格設定などで収益を最大化し、コスト増による影響を抑えたとした。ただ、中東情勢の緊張は再燃しており「不確実性は高まっている」として今後もリスク要因を注視し、7─9月期の状況を踏まえた上で下期の市況予想の前提を見直す意向性を示した。
4─6月期の売上高は同22.6%増の6727億円となり、この期として過去最高を更新した。国際旅客、国際貨物の各事業がけん引した。
通期の純利益予想は前期比43.2%減の960億円。IBESがまとめたアナリスト13人による予想平均値は1072億円となっている。
<ANA便をIBEXに運航委託>
ANAとIBEXの運航業務の受委託については、ANAが運航委託元となり、IBEXに委託する路線便数を決めて全席を販売。IBEXは運航に特化し、ANAからのリース機を使い、IBEXの乗員・客室乗務員がANA便を運航する。IBEXによるANA便運航の規模は60便弱となる見通しで、ANA国内線の5%程度の便数となる。両社は現在コードシェアを実施しているが、IBEXは今後、自主運航便を縮小する見込み。運航業務の受委託によって両社は事業の効率化を図る。