Tamiyuki Kihara
[東京 29日 ロイター] - 高市早苗首相が推し進める飲食料品の消費減税について、政府与党が秋の臨時国会での審議入りを想定する関連法案に、「景気条項」を入れない方向で調整していることが分かった。2年後に税率を戻すとの高市氏の強い意志を反映したものだ。複数の政府与党関係者がロイターの取材に明らかにした。政府与党は近く、本格的な法案作成作業に入る。
高市氏はすでに、来年4月に飲食料品の消費税を現行の8%から1%へ引き下げ、残りの1%分を中低所得者に給付する方針を固めている。政府与党はこれまでも2年間に限った減税である点を強調してきたが、経済状況の好転を条件とする「景気条項」を関連法案に盛り込まないことで、税率を元に戻す方針を法的にも明確化する。政府関係者は「高市氏は何としても2年後に税率を戻す考えだ」と説明。議論に携わる与党関係者も「景気条項は入れない」と言い切った。
財務省はロイターの取材に、「政府としては『社会保障国民会議』の結論を踏まえて判断する」とコメントした。
景気条項は消費税の税率変更について、時の経済状況を条件づけるもの。2012年成立の消費増税法の附則に盛り込まれたが、14年に税率10%への引き上げを延期した安倍晋三政権は、再増税を確実に実施する姿勢を示すため、法改正時に景気条項を盛り込まなかった。ただ、その後も再増税は一度延期され、最終的な実施は19年にまでずれ込んだ。
(鬼原民幸 編集:久保信博)