Miho Uranaka

[東京 27日 ロイター] - キヤノンは7日、2026年12月期の連結純利益(米国会計基準)見通しを3330億円から3400億円へと上方修正した。IBESがまとめたアナリスト12人による今期連結純利益の予想平均値3151億円を上回った。米国の追加関税の還付や想定より円安で推移した為替が利益を押し上げる。

同社は4月、メモリー価格の上昇などを受け、通期見通しを前期比微増の3330億円へ引き下げていた。今回は中東情勢の長期化に伴う原油高や物流費の上昇について初めて業績に織り込んだ。売り上げの正常化時期を従来想定の6月から10月以降へ後ろ倒しして、計346億円のマイナス要因を見込むほか、メモリー価格の上昇も前回計画比で60億円の悪化要因として反映した。同社によると、多少高くとも、必要な数量の調達を優先する方針に変更はないという。

一方、米国の追加関税の還付を含めた影響で375億円、下期の想定為替レートをドル、ユーロともに円安方向へ見直したことで341億円のプラス効果を見込んだ。これらがマイナス要因を上回ると判断し、営業利益予想を従来比90億円増の4650億円へ引き上げた。

事業別では、人工知能(AI)需要を背景にメモリー向け半導体露光装置の販売台数を下期に前年の約2倍へ増やす計画。コンパクトカメラの増産やネットワークカメラの販売拡大も見込む。田中稔三副会長兼CFO(最高財務責任者)は「下期もビジネスを取り巻く環境は難しい状況が続くが、強いコスト管理力と強固な経営基盤を生かして増収増益を目指す」と述べた。

田中氏は、足元の1ドル=160円超の円相場について「さすがに行き過ぎ」としながらも、中東情勢や原油高などを背景に「少なくとも年内はこのような状況が続く」との見方を示した。そのため、下期の想定為替レートはドル、ユーロともに従来より5円程度円安方向へ見直したと説明した。

次世代半導体製造技術として開発を進めるナノインプリントリソグラフィについては、6月に評価・検証中の顧客向けに追加で装置を出荷した。会社側は「計画通りの出荷」とした上で、複数の顧客で量産に向けた評価・検証が進んでおり、「確実に進展している」との認識を示した。

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