Takahiko Wada
[東京 24日 ロイター] - 総務省が24日に発表した6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数、コアCPI)は、前年比1.6%上昇した。伸び率は前月を上回ったが、5カ月連続で1%台にとどまった。昨年実施された定額引き下げ措置の反動でガソリンの下落率が大きく縮小する半面で、生鮮食品を除く食料の伸び鈍化が続いた。
政府のガソリン補助金がCPIの伸び率を押し下げていることで、中東情勢の影響は表面化していないが、飲食料品を中心に夏場にかけて値上げが予定されている。市場では、早ければ7月分からコアCPIの伸び率が拡大し始めるとの見方が出ている。
コアCPIは、ロイターが集計した民間調査機関の予測中央値に一致した。
エネルギー価格は0.1%下落と、前月の2.5%下落より下落率が大幅に縮小。ガソリンは0.7%下落と前月の7.0%に比べ小幅な下落にとどまった。ガソリンの暫定税率廃止や補助金が総合指数を0.73%ポイント下押しした一方で、前年の定額引き下げ措置の影響はく落が0.11%ポイント押し上げた。
生鮮食品を除く食料は3.1%上昇と、前月の3.5%上昇から伸び率が縮小した。伸び縮小は11カ月連続。チョコレートが8.8%上昇と、上昇率は前月の25.8%を大きく下回った。昨年6月の値上げの反動が出た。コメ類は8.7%下落し、2015年8月以来の大幅な下落率となった。
今回のCPIでは、人工知能(AI)関連需要の高まりの影響も見られた。銅市況の高騰でメモリーカードが29.2%上昇した。
総合指数は前年比1.7%上昇し、伸びは前月の1.5%から拡大した。生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)は1.7%上昇し、伸びは前月の1.8%から縮小。22年8月以来の低い伸びだった。
コアCPIの前年比について、みずほ証券の片木亮介マーケットエコノミストは「早ければ7月、遅くとも10月頃から上昇率を拡大し、27年春頃に3%前後でピークを付ける」と予想する。
その上で、日銀の次回利上げは12月会合をメインシナリオとする。ただ「今後原油高の影響でインフレが加速し、利上げの理由を説明しやすい時間帯は当面続く」と指摘。「円安が加速したり、マーケットでビハインド・ザ・カーブ懸念が強まったりする場合には、10月会合などに利上げを前倒しする可能性もリスクシナリオとしてある」と話す。