モジタバ体制には現実主義的な側面も

米ミズーリ工科大学のイラン専門家であるメルザド・ボルジェルディ教授は、今後もイランの戦略的な方向性は変わらないと予想する。モジタバは「国内では父親と同じように、強硬で権威主義的な路線を取り、国外では『抵抗の枢軸』(イラン主導の武装組織ネットワーク)の再構築を図るだろう」と語る。

ただ、モジタバ体制には現実主義的な側面もあると、ボルジェルディは指摘する。「モジタバが父親とは異なる路線を取る可能性があるとすれば、それは社会と文化の領域だろう」と彼は言う。「国民の一定の服従を確保し、民衆の不満を和らげるために、(モジタバは)社会や文化の最も厳しい規範の一部を緩和するかもしれない」

とはいえ、そうした改革があったとしても、イランが自由民主主義に舵を切るわけではない。「社会や文化の改革は、イデオロギー的な信念ではなく、現実的な配慮によって推進されるだろう」と、ボルジェルディは言う。「最大の目的は、広範な政治的自由化が始まったと示唆することなく、現体制の長期的な安定を強化することだ」

正統性をめぐる疑念は、このバランス調整をとりわけ重要にするかもしれない。

父親と同様、モジタバも最高指導者に伝統的に求められる宗教上の資格を十分に備えないまま、その地位に就いた。彼の就任は、イラン革命防衛隊をはじめとする有力な国家機関へ実質的な権限が徐々に分散している流れを、さらに強めるだろう。

イランは一段と軍事色の強い体制に
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