支持率低下で状況厳しく

しかし、ほとんどの「効果」は剥落したと前出の関係者は言う。「責任ある積極財政」を掲げる高市氏は、骨太の方針でも「成長投資」や「危機管理投資」を大胆に進める従来からの方針を強調した。小手先の対応をしても、本質が変わっていなければトレンドそのものを変えることは難しいというわけだ。「政府がなんとなく市場を気にしているというメッセージ発信はできたと思うが、首相は自分の財政政策を変えるつもりはない」と、同関係者は言い切った。

木原稔官房長官は22日午前の会見で、円安について聞かれ、「高市内閣としては、マーケットからの信認を確保しつつ、国内経済への影響を含め、経済財政運営に万全を期していく」と述べた。

「まさにジレンマだ」

ここにきて、状況をより難しくしているのは支持率の低下だ。ANNが7月18─19日に実施した世論調査では、内閣支持率が49.2%(前月比マイナス10.9ポイント)と政権発足以来最低を記録した。不支持率は34.8%(同プラス11.8ポイント)と急伸している。

政府与党内には、高市氏自身の足元が揺らぎつつあるとの見方や、2月の衆院選で公約に掲げた財政政策の旗を降ろせば、さらに有権者の反発を招きかねないとの危機感が広がっている。「支持率が下がったことで、首相はさらに消費減税や多額の投資の実現に意固地になるだろう」と、経済官庁幹部は述べた。「政策を進めれば市場が跳ねる。後退すれば支持率が下がる。まさにジレンマだ」

有効な対応策は?