YouTubeで拡散される歪曲したイメージ
H氏 ぼったくりバーの金額とか分からないから俺らは。でも現役の人間が出てくるとかはあり得ない。(俺の)見解からすれば半グレがいるんだろうけど。逆に俺らは、ぼったくりバーのケツ持てないよね。持ったとしても店でヤクザが暴れたとか、従業員が殴られたって話であれば俺は出るけど。でも俺は(ケツ持ちの)話をもってこられてもうちでは受けない。
I氏 料金トラブルではヤクザはまず出ないですね。
H氏 店で解決しろよ(笑)。店にケツ持ってくださいって言われても俺は断る。
――なぜですか。
I氏 ハハハ。そんな店のケツ持つ道理がないじゃない。(118ページより)
YouTubeやSNSで拡散されるような情報には歌舞伎町のイメージを歪曲したものも多いということだ。
かつてヤクザが跋扈し“危険な街”であったことも事実であるだけに、反論のたぐいもあるだろう。繰り返すが、私自身、ヤクザを擁護したいわけではない。それでも、むしろタガが外れた“ヤクザ以降”の歌舞伎町にこそ、複雑で解決しづらい問題が絡んでいるように思えてならない。
[筆者]
印南敦史
1962年生まれ。東京都出身。作家、書評家。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。他に、ライフハッカー[日本版]、東洋経済オンライン、サライ.jpなどで連載を持つほか、「ダ・ヴィンチ」などにも寄稿。『遅読家のための読書術』(ダイヤモンド社)、『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』(日本実業出版社)、『この世界の中心は、中央線なのかもしれない。』(辰巳出版)など著作多数。2020年6月、日本一ネットにより「書評執筆本数日本一」に認定された。
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