Rishika Sadam
[20日 ロイター] - 武田薬品工業は20日、デング熱ワクチン「キューデンガ」がインドの医薬品規制当局によって承認されたと発表した。インドでデング熱ワクチンが承認されたのは初めてで、武田は2027年上半期にインドで発売するとの見通しを示した。
当初は民間医療機関で接種できるようにする。キューデンガはこれまでに43カ国で承認されている。
デング熱は蚊が媒介する感染症で、世界で最も急拡大している媒介性感染症の一つ。世界保健機関(WHO)によると、24年の世界での症例数は過去最多の1440万件となり、死者数は1万1201人に達した。うちインドでは症例数が23万2425件となり、233人が死亡。武田のインド法人は、インドでの症例数が20年前の11倍に膨らんだと説明している。
武田は「開発は順調に進んでおり、30年までに世界で年間1億回分の製造能力を持つとの目標に向けて計画通り進んでいる」とし、24年に提携を結んだインドのワクチンメーカー「バイオロジカル E」に生産委託することを改めて表明した。この提携によって最大で年間5000万回分の生産が可能になり、キューデンガの製造が加速される。
キューデンガは、4―60歳のデング熱予防に適応される。3カ月間隔を開けて各0.5ミリリットルを2回接種し、デング熱の既往歴の有無にかかわらず接種することができる。受ける前の検査は不要。
後期臨床試験(治験)では、2回目の接種から1年後に確認されたデング熱の症例に対して80.2%の有効性を示した。また、18カ月後にはデング熱に関連した入院に対して90.4%の有効性を示し、後期臨床試験の評価項目を達成した。
アポロ病院の感染症専門医のディビヤ・K・S氏は「キューデンガは病気(デング熱)の重症化を抑えたり、入院を減らしたりするのに役立つが、媒介する蚊が生息している限りは流行を防ぐことは難しいだろう」との見方を示した。