英与党労働党党首のアンディ・バーナム氏が20日、チャールズ国王の任命を受けて首相に就任した。バーナム氏は過去10年間で7人目の首相。新たな経済モデルの構築を通じて政治のあり方を刷新するとし、週内に生活費負担を和らげる新たな対策を打ち出すほか、年内に新たな10カ年計画を提示すると表明した。
バーナム新首相は首相官邸前で行った演説で「英国が再び安定を取り戻せることを世界に示す必要がある」とし、「国民が政治にうんざりしていることを承知している。その声を受け止めている。われわれは十分な結果を出してこなかった。改善していく必要がある」と述べ、こうした状況を変えるため、当面の対策を講じるとともに、年内に長期的な計画を策定する考えを示した。
その上で、自らの政権を「英国のサーキットブレーカー(悪循環を断ち切る転換点)」にすると確約。2016年の欧州連合(EU)離脱決定以降、政治的混乱が続く英国を再建するには新たなモデルが必要だと訴えた。
バーナム氏は演説にメモを使わなかったほか、首相が通常使用する演壇も利用しなかった。就任後初の演説は物価高騰と低迷する経済成長に苦しんできた英国民に希望を示すことに重点が置かれ、外交問題への言及はなかった。
一部の政策の実現には時間がかかることも認めた。今後10年の長期計画を数カ月以内に公表するとし、公営住宅を増やし、防衛投資の財源を確保するため福祉予算の削減を進める考えを改めて表明した。
一方、国民生活の負担を和らげる、より即効性のある措置を21日に発表し、その財源についても説明すると約束した。
バーナム氏はその後、記者団に対し、これらの施策の詳細を詰めているところだと述べ、「国民が実際に効果を感じることができ、しかも比較的早く実感できるものになる」と説明。「国民の負担が全て軽減されるわけではないが、政府が目指す方向性を示し、国民を支援していく姿勢を示すことができる」と語った。
バーナム氏が前政権の財政ルールを堅持しつつも、その枠内で柔軟性活用を模索すると発言したことを受け、ポンド相場は下落し、英国の借り入れコストは上昇した。

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