6月、家電量販店最大手のヤマダホールディングス<9831>と、業界5位のエディオン<2730>が、持株会社方式による経営統合に向けて基本合意したとのニュースが市場を駆け巡りました。来年秋をめどに新たな持株会社を設立し、両社はその傘下に入る予定です。
統合後の売上高は約2兆5000億円という巨大な規模となる見込みで、現在2番手グループを形成しているノジマ<7419>やビックカメラ<3048>を大きく引き離す、圧倒的なトップ企業が誕生することになります。
背景には、国内の厳しい事業環境があります。少子高齢化による市場規模の縮小に加え、ネット通販の台頭、さらには家具量販店であるニトリホールディングス<9843>をはじめとする異業種からの参入など、競争は年々激化しています。
こうした中で両者は、独立性を維持しつつもタッグを組み、生き残りと成長を目指す道を選んだとみられます。
「企業統合」に株式市場は何を見るのか
今回のような「持株会社方式による経営統合」は、両社の上に新たな親会社(持株会社)を作り、両社が対等な関係でその子会社となる手法です。互いのブランド名や地域の顧客基盤を当面維持しながら、裏側の経営資源を共有してシナジーを生み出すことが最大の目的です。
では、株式市場は、このような企業統合をどのように評価するでしょうか。市場が最も注目するのは「1+1が本当に2以上になるのか?」という点です。
規模が拡大することによるメリットは多岐にわたります。たとえば、商品の共同調達によって仕入れコストを大幅に引き下げることができます。また、利益率の高い独自のプライベートブランド(PB)商品の開発力強化や、全国に広がる物流網、さらには配送・設置・修理といったアフターサービスの共通化による効率化も期待されます。
一方で、過去の多くの企業統合で見られたように、顧客データや基幹システムの統合には莫大な費用と時間がかかります。近接する店舗同士での顧客の奪い合い(カニバリズム)をどう解消していくのか、といった課題もある点には留意が必要でしょう。