[ベルリン 16日 ロイター] - 米配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズは16日、ドイツのフードデリバリー大手デリバリー・ヒーローに対する株式公開買い付け(TOB)を発表した。同社の企業価値を約148億ドルと評価する内容で、実現すれば中国を除く世界最大の食事宅配企業が誕生する。

今回の買収により、ウーバーは食事宅配事業での世界展開を加速させる。両社が発表した共同声明によると、買収完了後のプラットフォームは99カ国に及び、2025年の合算ベースの見積もり取扱高(GMV)は2360億ドルに達する見通し。

ウーバーは発行済み株式の50%プラス1株以上の応募をTOB成立条件としている。デリバティブを含め、すでにデリバリー・ヒーロー株の37%弱を確保している。

買い付け価格は1株当たり41.50ユーロ(47.58ドル)の現金とする。これは買収発表前におけるデリバリー・ヒーロー株の過去3カ月間の出来高加重平均株価に約34%上乗せした水準となる。デリバリー・ヒーロー株の15日の終値は38.18ユーロだった。

デリバリー・ヒーローの買収により、ウーバーは食品宅配「ウーバーイーツ」の配送網を欧州、中東、アジア、中南米で強化できる。一方で、両社の事業地域が重複することから、独占禁止当局の審査対象となる可能性がある。

合意の一環として、デリバリー・ヒーローは14市場にまたがる一部事業を、米投資会社SSWパートナーズに約14億ユーロで売却する。この事業売却は両社の事業重複を解消することが目的で、規制当局による承認手続きを円滑に進める狙いがある。

ウーバーは2031年までにドイツへ20億ユーロを投資することを約束したほか、デリバリー・ヒーローのベルリン本社と従業員の雇用を少なくとも29年まで維持することに同意した。

デリバリー・ヒーローの取締役会と監査役会は買収提案を支持すると表明し、正式な提案書を精査した上で、株主に対してTOBに応じるよう推奨する意向を示した。買収手続きは来年下半期に完了する見通し。

発表を受け、フランクフルト市場の寄り付き前の時間外取引で、デリバリー・ヒーローの株価は約5.7%上昇した。しかし取引開始直後に下落に転じ、0727 GMT(日本時間午後4時27分)時点では約1%安となっている。

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