[16日 ロイター] - 英政府は16日、鉄鋼メーカーのブリティッシュ・スチールを国有化したと発表した。国内の製鉄業の将来を守るためだとしており、中国企業が保有していた同社の取得手続きが完了した。
政府は、ブリティッシュ・スチールを公的所有下に置くことは英国の国益を守るために必要だと説明した。
スターマー首相は「ブリティッシュ・スチールは英国の社会の一部であり、英国の産業力の礎だ。今回の決定は、英国の製鉄業の将来を確保し、熟練労働者の雇用を守り、国にとって不可欠な能力を維持するものだ」とした。
政府は2025年4月、イングランド北部スカンソープにある製鉄所の閉鎖を阻止し、同工場の2700人の雇用と、サプライチェーンに関わるさらに数千人の雇用を守るため、中国企業の敬業集団からブリティッシュ・スチールの経営権を掌握した。
その後、買い手を探したものの見つからず、スターマー氏は今年5月、政府が所有権を取得できるようにする法案を提出する方針を表明していた。
スカンソープ製鉄所は英国に残る最後の一貫製鉄所で、鉄道、建設、自動車の各産業に鋼材を供給している。しかし近年は国内の高いエネルギーコストと世界的な鋼材供給過剰に苦しんでいた。