Ahmed Rasheed Muayad Hameed

[バグダッド 13日 ロイター] - イラクのザイディ首相は今週、米ホワイトハウスを訪問し、石油・天然ガス・電力分野への米国の大規模投資誘致を目指す。イランを巡る戦争の影響で原油生産や国家財政が打撃を受ける中、米国との経済協力強化を図る考えだ。

イラク政府は近年、地域情勢の不安定化に対応するため、国際的なパートナーシップの多角化を重視している。13-18日を予定している今回の訪米ではこうした方針が主要議題となる見通し。

長年にわたってイラクのエネルギー分野は、中国やロシア、欧州企業が優位を占めてきたが、米企業の参入拡大を進めている。ただ複数の政府高官は、米国との関係強化が隣国イランとの関係見直しを意味するものではないとしている。

イラク・米国の政府高官の話では、イラク側は米石油大手シェブロンとの油田開発交渉のほか、米国が支援する電力・液化天然ガス(LNG)事業の推進、北部クルド自治区で活動する米企業への安全保障強化、地中海市場への輸出を視野に入れた戦略パイプライン計画の再開などが具体的な協力の取り組みだ。

またイラク政府は最近、米企業による北部ヒムリーン油田開発計画を承認し、電力省に対して米ゼネラル・エレクトリック(GE)との包括的な協力協定締結に向けた最終調整を行うよう指示した。協定は発電能力や送電網の拡充を柱とする。

これらの案件はザイディ氏とトランプ米大統領との会談で主要議題となる見込み。トランプ氏は5月に発足したザイディ氏の新政権支持を表明している。

ザイディ氏は訪米に先立ち「石油、電力、通信分野の各省に対し、エネルギーや通信、技術、開発分野で活動する信頼できる米企業を優先するよう指示した」との声明を発表した。

一方で専門家からは、油田開発やインフラ整備に必要な規模の投資を呼び込むのは簡単ではないとの声も聞かれる。

イラク政府は米企業の投資環境改善を進めているものの、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国でつくる「OPECプラス」による生産枠の制約もあり、原油増産には課題が残る。

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