[フランクフルト 9日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が9日公表した6月10─11日の理事会の議事要旨で、3回近くの利上げを見込みつつもインフレ率が来年にかけて目標値を上回る状態が続く見通しが示されていたことが明らかになった。
ECBは6月理事会で政策金利である中銀預金金利を引き上げ、2.25%にすることを決定。市場では、中東情勢に伴うエネルギー価格上昇の影響を抑えるため、今後1年間でさらに2回の利上げが行われるとの観測が強まっている。
議事要旨で「予測には25ベーシスポイント(bp)の利上げがほぼ3回分織り込まれているにもかかわらず、総合インフレ率は今夏にかけてさらに上昇し、2027年前半まで目標を大幅に上回る水準で推移する見通しだった」と記した。
ECBは6月、中東情勢の様々なシナリオに対応できるよう選択肢を広く残しておくことを決定した。議事要旨でECBは「コミュニケーションは中立的な立場を維持すべきだ。今回の決定が今後続く利上げの第一歩であることも、単発的な措置であることも、いずれも示唆するものではない」と記した。
関係者らはロイターに先週、米イラン間の覚書合意後のエネルギー価格の下落により、7月22─23日の次回理事会での利上げ圧力は和らいでいるものの、その後利上げが必要になるとの根拠は引き続き強いとの見方を示した。ECBのシュナーベル専務理事は、ユーロ圏経済は物価上昇圧力が持続しており、米イラン交戦前の状態には戻っていないと主張していた。