Nandita Bose

[ワシントン 8日 ロイター] - トランプ米大統領が過去2週間、共産主義の脅威を引き合いに野党民主党を攻撃する回数が急激に増えていることがロイターの分析で分かった。11月の議会中間選挙を控え、トランプ氏側近らは、このメッセージが岩盤支持層以外にも響くかどうかを試行中だ。

ロイターがトランプ氏の公式発言やSNS(交流サイト)投稿を調べたところ、ニューヨーク州の民主党予備選で左派候補3人が勝利した6月23日以降、トランプ氏が共産主義に言及したのは81回に及んだ。

関係者らによると、トランプ氏側近らが少数の調査対象グループを設けて行った調査の暫定結果では、このメッセージは支持層を強く鼓舞しており、投票率向上につながる可能性がある一方、無党派層や冷戦時代を知らない若者には効果が薄い様子だ。

トランプ氏陣営は、コロラド、ケンタッキー、ニューヨーク、オハイオ、テキサスなど各州の民主党予備選で急進左派候補が勝利したのを機に、民主党を「過激」と位置づける攻撃手法に目を向けた。

トランプ氏は7月4日の米建国250年式典の演説で、共産主義の台頭を「がん」に例え、「切除しなければならない。それも急いでだ」と訴えた。

トランプ氏側近らの調査の暫定結果では、一部の選挙戦では「共産主義」という言葉の方が「社会主義」よりも強い効果を持つ可能性がある一方、有料広告や選挙区レベルでは「社会主義」の方がより広く届くかもしれない。

共和党は、共産主義の脅威を訴えるメッセージが特にフロリダ州やテキサス州のヒスパニック系有権者に響いているとみている。

トランプ氏の政治資金団体「MAGA Inc.」の報道官、アレックス・ファイファー氏は「これは有権者にとって魅力的なメッセージであり、11月(の中間選挙で民主党との)対比を明確にするのに役立つだろう」と述べた。

ギャラップが昨年実施した世論調査によると、社会主義に対して否定的な見方をする米国民の割合は57%と、肯定的な割合の39%を上回っているが、民主党支持者は資本主義よりも社会主義を好意的に見ている。

共和党参謀のエイミー・コッホ氏は「55歳未満の人々にとって、共産主義が(上の世代と)同じ意味を持つとは思えない」と語り、民主党は共産主義だというレッテル張りが若い有権者や無党派層の共和党支持拡大につながるかは疑問だとの見方を示した。

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