Michael S. Derby
[8日 ロイター] - トランプ米大統領が輸入品に課した関税を巡り、主に大西洋沿岸地域中部の企業の半分弱が関税によるコスト上昇の価格転嫁を終えていないことが、ニューヨーク地区連銀が8日発表した調査で分かった。
この調査は同連銀の管轄区域であるニューヨーク、コネチカット両州、ニュージャージー州の一部、米自治領プエルトリコと米領バージン諸島の企業を対象に実施。3分の1弱は今後半年間に価格を引き上げる計画だとし、より長期的な価格引き上げを計画しているとの回答も目立った。
ニューヨーク連銀のエコノミストらは「当行の最新の地域企業調査によると、関税を支払った企業の半数弱がこれらのコストを相殺するためにさらなる価格引き上げを計画しており、中には6カ月以上先の値上げを見込んでいる企業もある」と紹介。その上で「関税によるインフレ圧力が、今後もしばらく続く可能性が高い」ことを意味していると指摘した。
コスト上昇が直ちに価格転嫁されていない理由としては、結んでいる契約のために価格に転嫁できなかったものの新たな契約締結時に調整されるケースや、「企業が顧客に衝撃を与えることを避けるために」値上げを「徐々に段階的に」実施している場合もある。
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は7日のテレビ番組のインタビューで、関税による物価上昇の影響について「その影響のピークに近い」との認識を示した。
ニューヨーク連銀は今年2月、トランプ氏が輸入品に課した関税の90%を米消費者と企業が負担しているとの調査結果を発表。関税を負担するのは貿易相手国だと主張するトランプ政権の攻撃の的となっていた。