Antony Paone  Ingrid Melander

[ラフレーシュ(フランス) 8日 ロイター] - フランス極右政党、国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン前党首(57)は8日、西部ロワール地方サルト県ラフレーシュで次期大統領選に向けた選挙運動を開始した。公金不正受給の罪で巡り有罪判決を受けたものの、控訴審で被選挙権停止期間が短縮されたことを受け、自らの出馬に踏み切った。

ラフレーシュの市場を訪れたルペン氏には、「金を返せ」や「刑務所へ行け」といったやじが飛ぶ一方、「マリーヌ、大統領」を連呼する支持者もいて、賛否の声が交錯した。

パリ控訴院は7日、欧州議会の公金を党職員の給与支払いに流用したとして、3月に言い渡された有罪判決を支持したものの、被選挙権停止期間を大幅に短縮。これによりルペン氏の2027年大統領選への出馬が可能となった。

ルペン氏は街頭演説で「フランス再生を実現することが今回の選挙戦の目的だ」と述べ、主権回復や治安、司法、教育の立て直しを訴えた。陣営は「フランスのために、再生を」をスローガンに掲げた選挙キャンペーン用ウェブサイトも開設した。

またルペン氏は、今年3月の市長選でRN所属の25歳候補が当選したラフレーシュについて「RNの支持基盤が拡大している象徴的な地域だ」と強調した。

記者団から控訴審判決について繰り返し質問されると「選挙期間中ずっと法的問題を分析するつもりはない」と不快感をあわらにしたが、支持者からの写真撮影には応じ、歓迎を受けた。

控訴審はルペン氏に対し、1年間の電子監視装置(足首用タグ)装着も命じた。ただ同氏が最高裁に当たる破棄院へ上告したため、判決の効力は当面停止されている。

これまでRNはルペン氏が出馬できない場合に備え、後継者として期待されるジョルダン・バルデラ党首(30)を候補とする準備を進めていた。ルペン氏は大統領に当選した場合、バルデラ氏を首相に起用する考えを示している。

各種世論調査に基づくと、ルペン氏は大統領選第1回投票で上位に入り、決選投票へ進出する可能性が高い。それでも有罪判決を受けながら立候補する判断については賛否が分かれている。

BFMテレビ向けのエラブ世論調査によると、回答者の59%がルペン氏の出馬決定を「誤り」と回答。RN支持層でも32%が否定的だった。またRN支持者の36%が「バルデラ氏が最適な候補」と答え、ルペン氏を挙げたのは26%にとどまった。

さらに有権者の約70%がルペン氏を「無実ではない」と認識しており、RN支持者でも31%が同様の見方を示した。

破棄院は8日、上告審判決を27年4月上旬までに言い渡す可能性があると明らかにした。大統領選は同年4月18日に第1回投票、5月2日に決選投票が予定されている。破棄院が控訴審判決を支持した場合、ルペン氏は選挙終盤に電子監視装置の装着を求められる可能性がある。

判決確定前にルペン氏が大統領に当選した場合は、任期中の判決の執行が停止される見通しだ。

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