非核地帯での実験
南太平洋の非核地帯は、1986年に締結されたラロトンガ条約によって設けられた。中国は2年後、ラロトンガ条約の議定書を批准し、条約締約国や条約対象地域に対して核兵器を使用・威嚇しないことを約束するとともに、条約の地理的範囲内で核爆発実験を実施しないことも定めた。
模擬弾頭を搭載した中国のミサイルは、条約の文言には厳密には違反しない。しかし専門家は、核搭載可能な運搬手段の実験は、条約が掲げる非軍事化の理念に反すると指摘している。
これまで中国が南太平洋で実施したミサイル実験で、非核地帯内に着弾したケースは今回を含め2回だけだ。
一方、米軍はカリフォルニア州のバンデンバーグ宇宙軍基地から、核弾頭を搭載していないミニットマンIII大陸間弾道ミサイル(ICBM)を、非核地帯の外にあるマーシャル諸島クェゼリン環礁の試験場へ向けて定期的に発射している。また、米国は通常、発射の数日前に事前通知を行っている。
マーシャル諸島は昨年春にラロトンガ条約へ署名したものの、批准はまだ完了していない。批准されれば、南太平洋非核地帯の適用範囲はさらに拡大することになる。
同国は、米国と自由連合盟約(COFA)を結ぶ太平洋島嶼国3カ国の一つで、この協定に基づき米国政府が財政支援を行い、安全保障は米軍が担っている。
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