[ローマ 7日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は7日、ユーロ圏経済の見通しは依然として脆弱と指摘し、世界的な大きな変化が起きていることを踏まえ、金融政策決定はさまざまなシナリオに照らして検証されるべきとの認識を示した。

ローマで開催された金融政策に関する研究会議で講演したパネッタ氏は「世界は『大再編』と呼べる段階に入った」と述べた。

ECBは、イラン紛争に起因するエネルギー価格高騰を受けて6月に利上げを決定した。

パネッタ氏は、政策決定において、ECBは2つの極端な選択肢の間でかじ取りをしなければならないと指摘した。2022年のエネルギー危機に言及し、「ショックを一時的なものとして退けるべきではないし、4年前と同じ状況に経済があるかのように対応してもならない」と述べた。

「今は22年の再現ではない。需要はより弱く、実質金利はより高い」とし、ユーロ圏のエネルギーショックに対する脆弱性は低下したと説明した。

米国とイランの間で進行中の協議により、エネルギー価格がECBが6月に想定した水準を下回る可能性があるとした。

「しかし、先行きは依然として脆弱だ。インフレの上振れリスクは、成長の下振れリスクと引き続き共存している」とし、「このため、地政学的な動向、エネルギー市場、サプライチェーン(供給網)、賃金、インフレ期待を常に監視することが求められる。さらに、金融政策があらかじめ決められた道筋に縛られることを避ける必要もある」と語った。

6月の利上げについて「さまざまなシナリオにおいて強固であると判断した。これは不確実性の下での政策決定における重要な原則を反映する」と説明した。

今回のエネルギーショックは、地政学的な分断、人工知能(AI)、デジタル金融、人口の高齢化、気候変動を原動力とする世界的な変革を背景に起きていると指摘し、「このような環境下では、強固さが一段と重要になる」と述べた。

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